シニアからのはるめくせかい

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シニア夫婦の秘訣!手のひらで転がす上手な関係づくり

結婚して何十年も経つと、夫婦の関係って変わってきますよね。若い頃のようなドキドキはなくても、長年一緒にいるからこその深い絆がある。でも同時に、お互いの存在が当たり前になりすぎて、感謝の気持ちを忘れてしまったり、ちょっとしたことでイライラしてしまったり。そんな経験、ありませんか。

特に定年退職後は、夫婦で過ごす時間がぐっと増えます。今まで会社にいた時間が家での時間になって、お互いの距離が急に近くなる。嬉しい反面、戸惑いもありますよね。「亭主元気で留守がいい」なんて言葉があったけれど、いざ毎日顔を合わせるようになると、どう接したらいいのか分からなくなってしまう。

今回は、そんなシニアの皆さんに向けて、「手のひらで転がす」という、少し古風に聞こえるかもしれないけれど、実はとても大切な関係づくりのコツをお話ししたいと思います。これは決して相手を操るとか、騙すとかいう意味ではありません。お互いを思いやりながら、上手に関係を保っていく知恵なんです。

「手のひらで転がす」とは何か

昔から「夫を手のひらで転がす」なんて言葉、聞いたことありますよね。でもこれって、決して悪い意味じゃないんです。むしろ、相手の気持ちをよく理解して、お互いが心地よく過ごせるように工夫するということ。長年連れ添った夫婦だからこそ、相手の性格も癖も、何が嬉しくて何が嫌なのかも、よく分かっているはずです。

若い頃は、相手に合わせることに必死だったかもしれません。でも今は違います。お互いの人生経験を重ねてきた今だからこそ、相手を上手に立てながら、自分も心地よく過ごす。そんな余裕のある関係が築けるんです。

私の知り合いに、結婚45年目を迎えたご夫婦がいます。奥さんは本当に上手に旦那さんを手のひらで転がしていて、見ていて微笑ましいんです。旦那さんは「俺が決めた」と思っているけれど、実は奥さんがうまく誘導している。でも旦那さんは満足そうだし、奥さんも自分の思い通りに物事が進んで嬉しそう。これこそが、理想的な「手のひらで転がす」関係なんだと思います。

シニアだからこそできる「転がし方」の極意

相手の自尊心を大切にする

年齢を重ねると、特に男性は自分の存在価値について考えることが多くなります。会社で活躍していた頃は、「課長」や「部長」という肩書きがあって、部下もいて、自分が必要とされていると実感できました。でも定年退職すると、その肩書きがなくなってしまう。急に自分の居場所がなくなったような、そんな不安を感じる方も多いんです。

だからこそ、家庭の中で「あなたは大切な存在なんだよ」と感じさせてあげることが重要になってきます。例えば、何か家のことを決める時。「ねえ、あなたはどう思う?」と意見を聞いてあげる。たとえそれが小さなことでも、「あなたの意見を大切にしているよ」という姿勢を示すことが、相手の自尊心を保つことにつながります。

ある70代の女性から聞いた話です。彼女の夫は定年後、しばらく無気力な状態が続いていたそうです。朝起きてもやることがない、テレビを見ているだけの日々。そんな夫を見て、彼女は心配になりました。

そこで彼女がとった作戦は、「庭の手入れはあなたに任せたい」と頼むこと。最初は渋っていた夫も、「お前が困っているなら」と庭仕事を始めました。すると不思議なことに、だんだんと庭仕事に情熱を注ぐようになっていったんです。花を植えたり、木の剪定をしたり。近所の人から「お庭、きれいですね」と褒められると、夫は嬉しそうに笑顔を見せるようになりました。

彼女は「最初から庭仕事をやってもらおうと思っていたわけじゃないの。でも、夫に何か役割を持ってもらいたかった。それで試しに頼んでみたら、こんなにも生き生きとした表情を見せてくれて」と話してくれました。これこそが、上手な「手のひらで転がす」方法だと思いませんか。

褒めることを忘れない

長年一緒にいると、相手のいいところも当たり前になってしまいます。でも、改めて褒めるということは、何歳になっても大切なことです。特にシニア世代の男性は、褒められることが少なくなってきています。会社では部下から労いの言葉をもらっていたかもしれないけれど、家に帰ると誰も褒めてくれない。そんな寂しさを感じている方も多いんです。

「今日のお味噌汁、とても美味しいね」「あなたが直してくれた棚、とても使いやすいわ」そんな些細なことでも、言葉にして伝えることが大切です。褒められると、人は嬉しくなって、もっと頑張ろうという気持ちになります。これは何歳になっても変わりません。

私の母は80代ですが、父を褒めるのが本当に上手なんです。父が新聞を読んでいて「この記事は面白いな」と言うと、母は「あなたは本当に物知りねえ」と褒める。父が庭の草むしりをすると、「ありがとう、あなたがやってくれると本当に助かるわ」と感謝を伝える。

最初は照れくさそうにしていた父も、今では褒められることを楽しみにしているようです。母に褒められると、父はまんざらでもない顔をして、「まあ、これくらいはね」と言いながらも、嬉しそうに笑っています。

適度な距離感を保つコツ

定年後、夫婦で過ごす時間が増えると、どうしても息が詰まることもあります。いくら仲が良くても、24時間一緒にいるのは大変ですよね。そんな時こそ、適度な距離感を保つことが重要になってきます。

「手のひらで転がす」というのは、相手にべったりとくっついているということではありません。むしろ、お互いに自由な時間を持ちながら、必要な時にはしっかりとサポートし合う。そんなバランスのとれた関係のことを言うんです。

週に2、3日は自分の時間を持つ。例えば、夫には趣味の釣りに行ってもらって、自分は友達とランチに行く。そうやってお互いに別々の時間を過ごすことで、また一緒にいる時間が新鮮に感じられます。

ある60代後半のご夫婦は、お互いに「フリーデー」というものを設けているそうです。毎週水曜日と土曜日は、お互いに何をしても自由。相手の予定を聞く必要もないし、報告する義務もない。完全に自由な日。

最初は「週に2日も別々に過ごすなんて寂しくない?」と思ったそうですが、実際にやってみると、これが意外といいんだとか。自分の時間を楽しんで、夜に家で顔を合わせると、「今日はどこ行ってたの?」「何してたの?」と会話が弾む。適度な距離があるからこそ、相手に対する興味も湧いてくるんですね。

飴とムチの使い分けは今でも有効

若い頃から変わらないテクニックですが、「飴とムチ」の使い分けは、シニアの夫婦関係においても有効です。いつも優しいだけでは、相手はそれを当たり前だと思ってしまいます。時には少し厳しいことを言ったり、甘えさせないようにすることも必要です。

例えば、夫が健康診断をサボろうとしている時。「まあ、いいんじゃない」と甘やかすのではなく、「あなたの健康が心配なの。私のためにも行ってほしい」ときちんと伝える。これが「ムチ」です。

そして、夫が健康診断に行って帰ってきたら、「ありがとう、行ってくれて嬉しかったわ。今日はあなたの好きな料理を作るわね」と褒めてあげる。これが「飴」です。

このバランスが大切なんです。甘やかしすぎると、相手はどんどん怠惰になってしまいます。でも厳しくしすぎると、相手は窮屈に感じて反発してしまう。適度な厳しさと優しさ、このバランスをとることが、上手に「手のひらで転がす」コツなんです。

実際の体験談から学ぶ

料理で心をつかむ

ある75歳の女性は、夫の好物を作ることで、夫婦関係を良好に保っているそうです。彼女の夫は、若い頃から肉じゃがが大好き。でも彼女は、毎週必ず作るわけではありません。

「たまに作るから、特別感があるのよ」と彼女は言います。夫が何か家のことを手伝ってくれた時、夫の機嫌がいい時、そんなタイミングを見計らって肉じゃがを作る。すると夫は「おお、肉じゃがか!」と喜んで、ますます機嫌が良くなる。

彼女は「料理は最高の武器よ。男性は何歳になっても、美味しいものを食べると幸せな気持ちになるものだから」と笑顔で話してくれました。50年以上連れ添ってきた夫婦の知恵が、そこにはありました。

ちなみに面白い話なんですが、この女性、実は若い頃は料理が得意じゃなかったそうです。結婚したばかりの頃、肉じゃがを作ったら夫に「これ、肉じゃがっていうより、じゃが肉だな」と言われてしまったんだとか。じゃがいもばかりで肉が少なかったんでしょうね。でもその経験があったからこそ、今では完璧な肉じゃがが作れるようになった。失敗も含めて、夫婦の歴史なんですね。

感謝の言葉を惜しまない

別の70代の女性は、夫に対して常に「ありがとう」という言葉を忘れないそうです。夫がゴミ出しをしてくれた時、「ありがとう」。夫が新聞を取ってきてくれた時、「ありがとう」。些細なことでも、必ず感謝の言葉を伝えます。

「当たり前のことなんて一つもないのよ。夫が健康でいてくれること、一緒に暮らしてくれること、全部ありがたいことなの」と彼女は言います。

この姿勢が、夫の心を動かしているんだと思います。感謝されると、人はもっと相手のために何かしたくなるものです。「ありがとう」という言葉一つで、相手を上手に動かすことができる。これも「手のひらで転がす」テクニックの一つですね。

相手の趣味を応援する

ある68歳の女性は、夫の趣味を全力で応援することで、夫婦関係を円滑にしているそうです。彼女の夫は釣りが趣味。定年後、ほぼ毎週末釣りに出かけます。

最初は「また釣りに行くの?」と不満に思っていた彼女ですが、ある時考え方を変えました。「夫が楽しそうにしているなら、それでいいじゃない」と。そして、夫が釣ってきた魚を美味しく調理することに力を入れ始めたんです。

夫が釣ってきた魚を「わあ、立派な魚ね!」と褒めて、それを刺身にしたり、煮付けにしたり。夫は自分の趣味を妻が応援してくれていると感じて、ますます釣りを楽しむようになりました。

そして面白いことに、夫は釣りに行く前日には必ず家の掃除を手伝ってくれるようになったそうです。「明日釣りに行くから、今日は掃除手伝うよ」と。これこそが、上手な「手のひらで転がし方」だと思いませんか。相手の好きなことを応援することで、相手も自然とこちらに協力してくれるようになる。

孫や家族との関係にも応用できる知恵

この「手のひらで転がす」という知恵は、夫婦関係だけでなく、孫や他の家族との関係にも応用できます。孫が遊びに来た時、無理に「勉強しなさい」と言うのではなく、「おじいちゃん(おばあちゃん)に、学校で習ったこと教えてくれない?」と聞いてみる。すると、孫は嬉しそうに学校の話をしてくれます。

命令するのではなく、相手が自発的に動きたくなるように誘導する。これが「手のひらで転がす」の本質です。何歳になっても、人は命令されるのは嫌なものです。でも、自分から「やってあげよう」と思えることなら、喜んでやりたくなります。

ある80代の女性は、孫に野菜を食べさせたい時、「このトマト、おばあちゃん一人じゃ食べきれないから、手伝ってくれない?」と頼むそうです。すると、普段は野菜嫌いの孫も、「おばあちゃんのためなら」と言って食べてくれるんだとか。これも立派な「手のひらで転がす」テクニックですね。

上手に転がすための心構え

相手を尊重する気持ちを忘れない

「手のひらで転がす」というと、何だか相手を騙しているような、操っているような印象を受けるかもしれません。でも本当は違います。相手を心から尊重して、相手が気持ちよく過ごせるように、そして自分も心地よく過ごせるように工夫すること。それが本当の意味での「手のひらで転がす」なんです。

長年連れ添ってきた夫婦だからこそ、お互いの良いところも悪いところも知っています。相手の弱点を知っているからこそ、そこを突くこともできるかもしれません。でもそれでは、関係は壊れてしまいます。

大切なのは、相手の良いところを引き出すこと。相手が自信を持てるように、相手が幸せを感じられるように、そんな工夫をすることなんです。

笑顔を忘れない

何歳になっても、笑顔は最高の武器です。イライラした顔、不機嫌な顔では、誰も近寄りたくありません。でも笑顔でいると、周りの雰囲気も明るくなります。

夫に何かを頼む時も、笑顔で「お願いできるかしら?」と言えば、夫も「しょうがないな」と言いながらも、やってくれるものです。でも、不機嫌な顔で「これやって」と言ったら、夫も「なんだよ」と反発してしまいます。

笑顔は、人の心を開く鍵なんです。そしてシニア世代の私たちには、長年の人生経験から培われた、深みのある笑顔があります。若い頃のような弾けるような笑顔ではないかもしれませんが、優しさと包容力を感じさせる笑顔。それが、相手の心を動かすんです。

完璧を求めない

「手のひらで転がす」といっても、いつもうまくいくわけではありません。時には失敗することもあります。でもそれでいいんです。完璧な夫婦関係なんて、この世に存在しません。

大切なのは、失敗しても諦めないこと。今日はうまくいかなかったけれど、明日また違う方法を試してみよう。そんな前向きな気持ちが大切です。

そして、長年連れ添ってきた夫婦だからこそ、多少のことは笑って許せる余裕もあるはずです。「もう、しょうがないわね」と笑いながら、次はどうしようかと考える。そんな柔軟さが、シニア世代の強みでもあります。