シニアからのはるめくせかい

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70代の男性で怒りっぽくなるのは病気が原因?

「最近、父が怒りっぽくなってきた」——それ、年齢だけのせいじゃないかもしれません

かつて家族の中心で、どっしり構えていた70代の男性が、ちょっとしたことで怒鳴ったり、すぐ不機嫌になったりするようになる。
「なんだか昔と違う」「年のせいかな」そう感じたことはありませんか?

実はその“変化”、ただの性格や老化ではなく、「病気のサイン」であることも少なくありません。
私たちの身近な“怒りっぽさ”の裏には、身体や心の異変が隠れていることがあるんです。

今回は、そんな70代男性の「怒りっぽさ」に潜む背景を、雑学や体験談を交えながら、わかりやすく紐解いていきます。
「最近、おじいちゃんちょっと変わった?」そんなときに、冷静に向き合えるヒントをお届けします。


■ いきなり怒るのはなぜ?まずは脳の変化に目を向けて

たとえば、いつも穏やかだった父が、スーパーのレジで些細なことで店員に怒鳴った。
「そんなことで?」と家族が戸惑うこと、ありますよね。

こうした怒りの背景にあるのが「認知症」、特にアルツハイマー型や血管性認知症といった初期の変化です。
前頭葉という“感情を抑える司令塔”が少しずつ機能しなくなっていくことで、今までならスルーできたようなことにも過剰に反応してしまうんです。

◆ちょっとした雑学

アルツハイマー病の名前は、1906年にこの病を発見したドイツの精神科医・アロイス・アルツハイマーに由来しています。
実は彼の患者は51歳の女性。感情の不安定さも症状の一つとして報告されていたんです。

◆実際にあった話

私の祖父(77歳)は、スーパーで順番を抜かされたと勘違いし、急に怒り出してしまいました。
「いつものじいちゃんじゃない」と家族が驚き、病院で診てもらった結果は「軽度認知症」。
それをきっかけに家族の接し方も変わり、「怒り」への受け止め方も少しだけ柔らかくなりました。


■ “怒り”はうつ病の仮面をかぶることも

高齢男性に多いもう一つの見逃しがちなのがうつ病です。
若い頃のうつ病は「悲しい・泣く・落ち込む」というイメージですが、シニア世代になると、「イライラ・怒り」として現れることが増えます。

特に退職後、家庭での居場所が見つからなかったり、身体の不調が重なったりすると、「自分はもう役に立たないのか」と不安や苛立ちが強まります。

◆豆知識:仮面うつ病とは?

表面には出ず、身体の不調や怒りの形で現れるうつ病を「仮面うつ病」と言います。
頭痛、肩こり、倦怠感…一見うつとは関係なさそうな症状でも、実は心がSOSを出しているのかもしれません。

◆近所のおじいさんの話

ある日、近所の70代のおじいさんが、庭に入ってしまった子どもに大声で怒鳴りつけていました。
「昔はニコニコしてたのに…」と皆が不思議に思っていたところ、実はうつ病で治療中だと家族が打ち明けてくれました。


■ 脳のダメージが感情のバランスを崩すことも

脳梗塞や脳出血などの脳血管障害も、怒りっぽさの原因になります。
特に右脳にダメージがあると、感情のコントロールが難しくなることがあるのです。

◆豆知識:「サイレント脳梗塞」って知ってますか?

自覚のないまま小さな脳梗塞を繰り返すケースもあり、これが少しずつ性格の変化として現れることもあるんです。
まさに“沈黙の脅威”ですね。

◆実例

ある知人のお父さん(70歳)は、軽い脳梗塞の後、まるで別人のように怒りっぽくなってしまいました。
味噌汁の味が少し濃かっただけで、「何だこれは!」とテーブルを叩く…。
「怒り」ではなく、「症状」として見ていく視点が必要なのだと感じました。


■ 男性ホルモンの低下も見逃せないポイント

加齢によってテストステロンという男性ホルモンが減ると、気分の浮き沈みやイライラが強くなる傾向があります。
これは“男の更年期”とも言われる現象で、実は70代以降の男性にも多いんです。

◆プチ豆知識

テストステロンは「闘争ホルモン」とも呼ばれ、過剰だと攻撃的に、不足しても感情の安定を欠く——
まさにバランスが大切なホルモンなんです。


■ 昭和の価値観がぶつかるとき

もうひとつ忘れてはいけないのが、文化的背景です。
70代の男性は、戦後〜昭和の「男は我慢」「家族を支えるのが男」という価値観の中で生きてきた世代。
だからこそ、自分の変化を認めることが難しく、ストレスが怒りに変わって噴き出すこともあります。


■どう接する?怒りっぽくなった家族へのヒント

いきなり怒られても、こちらもつい感情的になってしまいがち。
でも、**「これは病気かもしれない」**という視点を持てば、少し心の余裕が生まれます。

  • 無理に注意せず、受け流す力を育てる

  • 「何かあった?」と寄り添うように声をかけてみる

  • 病院での受診をやんわり提案する(神経内科や精神科も視野に)


■ 最後に:怒りの裏に、伝えきれない想いがある

70代の男性が怒りっぽくなる背景には、「病気」「加齢」「時代の価値観」など、様々な要因が絡み合っています。
でもその根底には、「伝えたいことがうまく伝わらない」「不安だけど、どうしていいかわからない」——
そんな“もどかしさ”が隠れているのかもしれません。

だからこそ、怒りを責めるのではなく、その奥にある声に耳を傾けることが、私たち家族にできる大切なことではないでしょうか。

そして、もし「ちょっと変わったかも」と思ったら、ぜひ専門家に相談してみてください。
変化を恐れず、支え合いながら過ごすことが、これからの家族の絆をより深くする第一歩になりますよ。


読み終えた今、もし身近な誰かの怒りに困っていたら、
少しでも「理解してみようかな」と思っていただけたなら幸いです。

人はいつだって変わるもの。
でも、その変化を「怖がらずに見つめる」ことこそが、本当の優しさかもしれませんね。