シニアからのはるめくせかい

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60代からの夫婦関係を豊かにする会話術!今からでも遅くない

60代、70代になって、ふと気づくことはありませんか。「最近、夫(妻)とまともに会話してないな」って。朝起きて、ご飯を食べて、テレビを見て、また寝る。そんな毎日の中で、いつの間にか言葉が少なくなっている。そんなご夫婦、実は少なくないんですよね。

でも、諦めないでください。何十年も一緒にいたからこそ、今からでもまだまだ関係を深めることができるんです。むしろ、これからの人生を一緒に楽しむために、今こそ二人の会話を見直すチャンスなんですよ。

なぜシニア世代の夫婦は会話が減ってしまうのか

まず、どうして会話が減ってしまうのか、考えてみましょうか。これには、いくつか理由があるんです。

一つ目は、「もう言わなくてもわかる」という思い込みです。30年、40年と一緒にいれば、相手の考えていることが何となくわかる気がしますよね。「どうせこう言うだろう」「この人はこういう人だから」って。でも、それって本当でしょうか。

人間って、何歳になっても変わっていくものなんです。60歳の時の考えと70歳の時の考えは違う。体調が変われば気持ちも変わる。なのに、「わかっている」と決めつけてしまうと、本当の気持ちを聞く機会を失ってしまうんですよね。

二つ目は、「子供中心」から「夫婦だけ」への移行の難しさです。子供が独立して、やっと二人きりの時間が戻ってきた。でも、何を話していいかわからない。子供の話題がなくなったら、共通の話題がない。そんなご夫婦も多いんじゃないでしょうか。

三つ目は、退職後の生活リズムの変化です。現役時代は、仕事の話や職場の愚痴など、話すことがたくさんありました。でも、退職すると、毎日が同じような日々の繰り返し。「今日は何もなかった」という日が続くと、自然と会話も減ってしまいます。

そして四つ目、これは少し寂しい話ですが、「今さら変わらない」という諦めです。「もうこの年だから」「今さら仲良くしてもね」なんて思ってしまう。でも、本当にそうでしょうか。人生100年時代、60代なんてまだまだこれからなんですよ。

沈黙には二種類ある

ここで、一つ大事なことをお伝えしたいんです。会話がないことが、必ずしも悪いわけじゃないんですよね。

長年連れ添った夫婦には、「穏やかな沈黙」というものがあります。何も話さなくても、一緒にいて心地よい。お茶を飲みながら、庭の花を眺めている。そんな時間も、立派なコミュニケーションなんです。

でも、問題なのは「冷たい沈黙」です。話したいことがあるのに話せない。何を話していいかわからない。一緒にいても孤独を感じる。そんな沈黙は、二人の心を離していってしまいます。

今、あなたの家庭の沈黙は、どちらでしょうか。もし後者なら、少しずつでいいから、変えていきませんか。

ある夫婦の物語

ここで、私の知人のご夫婦の話をさせてください。

69歳の女性の方なんですが、ご主人が退職してから、家での会話がほとんどなくなってしまったそうです。ご主人は一日中テレビを見ているか、新聞を読んでいるか。奥様が話しかけても、「ああ」「うん」の返事だけ。

「もう私に興味がないんだわ」って、すごく寂しかったそうです。何十年も一緒にいたのに、まるで他人と同居しているような気分だったって。

ある日、奥様は思い切って言葉にしてみたんです。

「ねえ、最近私たち、全然話してないわよね」

ご主人は驚いた顔をして、しばらく黙っていました。そして、ぽつりぽつりと話し始めたんです。

「実は...何を話していいかわからなくて。仕事の話もできないし、趣味もないし。お前を退屈させたくなくて、黙っていたんだ」

奥様は驚きました。無関心だと思っていたご主人が、実は気を遣っていた。「話すことがない自分」を恥ずかしく思っていた。そんなご主人の気持ちを、全く知らなかったんです。

そこから、二人は少しずつ変わっていきました。まず始めたのが、朝のコーヒータイム。テレビを消して、二人でゆっくりコーヒーを飲む。最初は「今日はいい天気ね」くらいの会話だったけれど、だんだんと昔の思い出話や、これからやってみたいことの話をするようになりました。

そして、二人で近所を散歩する習慣も始めました。歩きながらだと、顔を見合わせなくていいから話しやすい。「あそこの家、リフォームしたね」「あの花屋さん、いつの間にか変わってたね」。そんな他愛もない会話が、二人の心を近づけていったんです。

今では、「あの時話し合えてよかった。あのままだったら、本当に冷え切った夫婦になっていたかもしれない」って、笑顔で話してくれました。

今日から始められる「会話のリハビリ」

では、具体的にどうすればいいのか。いくつか方法をご紹介しますね。

まず一番簡単なのが、「ありがとう」と「お疲れ様」を言うこと。これだけです。

朝ご飯を作ってくれたら「ありがとう」。お茶を淹れてくれたら「ありがとう」。ゴミを出してくれたら「ありがとう」。

当たり前のことかもしれません。でも、その「当たり前」を言葉にすることが、すごく大事なんです。言葉にすることで、相手は「自分のことを見てくれている」「認めてくれている」と感じるんですよね。

次に、「結論のない会話」を楽しむこと。

「今日スーパーで変なものを見たわよ」「昔、よく食べてたお菓子、まだ売ってるのかしら」「若い頃、どこか旅行に行きたかった場所ある?」

こういう、別に答えを求めているわけじゃない会話。これが実は、心を通わせる大事な会話なんです。用件だけの会話は、心を通わせるものじゃありません。

そして、一緒に何かをする時間を作ること。

散歩でもいいし、買い物でもいい。テレビを見るのでも、「一緒に見る」という意識を持つだけで違います。「あのタレント、名前なんだっけ」「この番組、面白いわね」。そんな小さな会話が生まれます。

ここで、少し面白いエピソードを。ある70代のご夫婦は、一緒にスマートフォンの使い方を学び始めたそうです。最初はお互いに「こんな機械、無理だ」って言っていたのに、二人で「これはどうやるんだ?」「ああ、わかった!」って試行錯誤するうちに、自然と会話が増えていったんだとか。今では二人でLINEのスタンプを送り合って楽しんでいるそうですよ。新しいことに挑戦するって、何歳になっても楽しいものですね。

「異性」としてのお互いを思い出す

もう一つ、大事なことがあります。それは、お互いを「おじいちゃん」「おばあちゃん」ではなく、「男性」「女性」として見直すこと。

孫ができると、つい「おじいちゃん」「おばあちゃん」って呼び合うようになりますよね。でも、それだけの関係じゃないはずです。あなたたちは、かつて恋人同士だったんですから。

たまには、少しおしゃれをしてみませんか。女性なら、ちょっと綺麗な色の服を着てみる。男性なら、髪を整えて、きちんとした服装をしてみる。

「この年でそんなこと」なんて思わないでください。何歳になっても、おしゃれをして、素敵でいようとする姿は美しいものです。そして、そういう姿を見せることで、相手も「ああ、この人とまた改めてデートしたいな」なんて思うかもしれません。

実際、70代で映画デートを楽しんでいるご夫婦、いらっしゃいますよ。「若い頃はお金がなくて行けなかった」って、今になって二人で映画館に通っている。素敵ですよね。

体調の話も大切な会話

シニア世代になると、どうしても体調のことが気になりますよね。「腰が痛い」「膝が痛い」「最近物忘れが」...。

でも、こういう話って、つい「またその話?」って思われがちで、言いづらくなってしまうんですよね。

でも、体調の不安を共有することって、実はすごく大事なんです。「どこが痛い」「何が不安」って話すことで、相手も気をつけてくれる。そして、「私も実はこういうところが...」って、お互いの心配事を共有できる。

ただし、愚痴になりすぎないように注意です。「痛い痛い」ばかり言っていると、相手も疲れてしまいます。「でも、今日は調子がいいから散歩に行けるわ」とか、前向きな言葉も一緒に伝えましょう。

将来の話をしてみる

「もうこの年だから、将来の話なんて」って思っていませんか。でも、むしろこの年だからこそ、将来について話し合っておく必要があるんです。

もし介護が必要になったらどうするか。お墓はどうするか。財産のことは。こういう現実的な話も大切ですが、それだけじゃなくて、「これからやりたいこと」の話もしてみませんか。

「死ぬまでに一度、京都に行ってみたい」「昔習いたかったけど諦めた楽器、今からでも始めてみようかな」「孫の成長をもっと見守りたい」

そういう、希望や夢の話。それを二人で共有することで、「これからも一緒に生きていくんだ」という実感が湧いてきます。

喧嘩も悪いことじゃない

会話がないよりも、実は時々喧嘩する夫婦の方が長続きするって、ご存知でしたか。

喧嘩するということは、相手に対してまだ「こうしてほしい」という期待があるということ。完全に諦めてしまったら、喧嘩すらしなくなります。

もちろん、激しい喧嘩は疲れますし、避けたいですよね。でも、「それはちょっと嫌だわ」「そういう言い方はやめてほしい」って、ちゃんと伝えることは大事です。

我慢して我慢して、ある日突然爆発するよりも、小さな不満は小さなうちに伝える。それが、長く一緒にいる秘訣なんじゃないでしょうか。

二人だけの「儀式」を作る

最後に、これはすごくおすすめなんですが、二人だけの小さな「儀式」を作ってみませんか。

例えば、毎朝のコーヒータイム。毎週日曜日の朝の散歩。月に一度の外食。寝る前の「おやすみ」の挨拶。

何でもいいんです。二人だけのルーティンを作ることで、「私たちはこれをする夫婦なんだ」っていう、小さな絆が生まれます。

そして、その時間を大切にする。テレビを消して、スマホを置いて、向き合う。あるいは横に並んで、一緒に同じ景色を見る。

そういう時間の積み重ねが、二人の関係を豊かにしてくれるんです。

まだまだこれからです

60代、70代、あるいは80代。「もう遅い」なんて思わないでください。人生100年時代、まだまだ何十年もあるんです。

何十年も一緒にいた夫婦だからこそ、今から新しい関係を築くことができます。若い頃のような燃えるような恋愛じゃないかもしれない。でも、長年の信頼と、お互いを思いやる優しさに満ちた、深い愛情を育むことができるんです。

会話がなくなったことを嘆くのではなく、「これから新しい会話を始めよう」って考えてみませんか。

一日一つ、「ありがとう」を言う。一週間に一度、一緒に散歩する。月に一度、昔の思い出話をする。

そんな小さなことから始めればいいんです。完璧じゃなくていい。時々忘れてもいい。でも、「二人でこれからも生きていくんだ」という気持ちを持ち続けること。それが一番大事なんです。