シニアからのはるめくせかい

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シニアが知っておきたい同棲のリスクと見極めるポイント

息子さんや娘さんから「恋人と同棲したい」と相談を受けたこと、ありませんか。あるいは、お孫さんが同棲を始めたという話を聞いて、少し心配になったこともあるかもしれません。また、配偶者を亡くされたり、離婚されたりした後、新しいパートナーとの生活を考えている方もいらっしゃるでしょう。

今の時代、結婚前に同棲するカップルは珍しくありません。でも、私たちが若かった頃とは随分と価値観が変わりましたよね。「同棲なんてとんでもない」という時代から、「結婚前に一緒に暮らして相性を確かめるのは当然」という考え方へ。時代の流れとともに、恋愛や結婚のかたちも変化しています。

ただ、時代が変わっても変わらないものがあります。それは、共同生活がうまくいくかどうかは、恋愛感情だけでは決まらないということです。長年連れ添ったご夫婦なら、きっとお分かりいただけると思います。愛情も大切ですが、それ以上に日々の生活習慣や価値観の一致が、幸せな共同生活を送る鍵になるんですよね。

今日は、人生の先輩として、若い世代に伝えたい「同棲で気をつけるべきこと」、そして私たちシニア世代自身が新しいパートナーとの生活を考える時に知っておきたいことについて、一緒に考えていきましょう。

お金の価値観は人生を左右する

長年生きてきて、つくづく感じるのは、お金に対する考え方の違いが、いかに人間関係を壊すかということです。特に同棲となると、生活費の負担や将来の貯蓄について、二人で話し合う必要が出てきます。

無計画な浪費癖がある相手との生活は、本当に大変です。収入に見合わない買い物を繰り返したり、クレジットカードの支払いが滞っていたり。こういった金銭感覚の問題は、恋愛中はなかなか見えてこないものなんです。デート代を相手が出してくれている間は、その人の本当のお金の使い方は分かりませんからね。

でも、同棲が始まると一変します。家賃、光熱費、食費、日用品。毎日のように「お金」の問題が顔を出します。もし相手が自分の趣味や娯楽にばかりお金を使って、共同生活にかかる費用を軽視するようなら、それは大きな問題です。

私の知人でこんな方がいました。60代で再婚を考えて、お相手と同居を始めたんです。でも、そのお相手は年金をもらうとすぐに旅行や高級な食事に使ってしまう方で。光熱費の支払いまで知人に頼るようになってしまったそうです。「恋愛している時は気前がいい素敵な人だと思っていたけど、実は計画性がないだけだった」と、結局一年で別れることになってしまいました。

若い世代でも同じです。息子さんや娘さんの恋人が、生活費の負担について真剣に考えていなかったり、「お金のことは相手に任せておけばいい」という態度だったりしたら、少し注意が必要かもしれません。

特に気をつけたいのは、家計管理を完全に丸投げするタイプの人です。お金の管理が苦手なこと自体は悪いことではありません。でも、「自分は知らない」「相手が何とかしてくれる」という無責任な態度は、共同生活において大きな負担になります。

共同財布の残高を確認もせず、「お金がなくなったら相手が何とかするでしょ」という考え方。これは、相手への甘えであり、同時に自立心の欠如でもあります。私たちの世代なら、「結婚したら旦那さんが稼いで、奥さんが家計を守る」という役割分担が一般的でしたが、今は共働きが当たり前。お互いが経済的な責任を分かち合う時代です。だからこそ、金銭感覚の一致は、昔以上に重要になっているんですね。

家事は生活の基盤を作る大切なこと

長年家庭を守ってきた方なら、よくご存知だと思います。家事は決して軽視できるものではありません。毎日の食事作り、洗濯、掃除。これらが適切に行われているかどうかで、生活の質は大きく変わります。

同棲で問題になりやすいのが、家事能力の著しい欠如と、それを補おうとする姿勢の欠如です。料理が上手でなくても、掃除が完璧でなくても、それ自体は問題ではありません。大切なのは、「一緒に暮らす相手のために、少しでも快適な環境を作ろう」という気持ちがあるかどうかです。

自分が使った食器を何日も流しに放置する、洗濯物を脱ぎっぱなしにする、共有スペースの掃除を一切しない。こういった行動は、単なる「家事が苦手」というレベルを超えています。これは、共同生活への配慮や責任感の欠如を示しているんです。

さらに問題なのは、「相手がやってくれるのを待っている」という受け身の姿勢です。「ありがとう」という感謝の言葉もなく、やってもらって当然という態度。これでは、どんなに愛情があっても、やがて気持ちは冷めていってしまいます。

私たちの若い頃は、「家事は女性の仕事」という考え方が強かったですよね。でも、それでも、家族のために一生懸命働いていた旦那さんたちは、奥さんの作る料理に「美味しい」と言い、綺麗に片付いた部屋に「ありがとう」と言ってくれたものです。そういう感謝の言葉があったからこそ、毎日の家事も頑張れたんじゃないでしょうか。

生活リズムの違いも、見過ごせない問題です。人にはそれぞれ、長年培ってきた生活パターンがあります。早寝早起きの人もいれば、夜型の人もいる。それ自体は個人の自由です。でも、相手の生活リズムに全く配慮できない人との同棲は、大きなストレスになります。

翌日仕事がある相手が寝ている横で、夜中まで大音量でテレビを見たり、ゲームをしたり。あるいは、相手が休日にゆっくり寝たいと思っているのに、早朝から掃除機をかけたり。こういった配慮の欠如は、日々の積み重ねで大きな不満となっていきます。

精神的な自立の大切さ

年齢を重ねると、精神的な自立の重要性が本当によく分かりますよね。自分の足で立ち、自分の人生に責任を持つ。そういう強さを持った人同士だからこそ、良い関係が築けるものです。

同棲において特に問題になるのが、過度に依存的な性格です。常に相手の注目を求め、一人の時間を持つことができない。相手が仕事から帰ってきて疲れているのに、すぐに自分の相手をしないと機嫌が悪くなる。友人との約束や趣味の時間を認めず、常に一緒にいることを要求する。

これは、一見すると「愛情深い」ように見えるかもしれません。でも、実は相手を束縛し、自由を奪っているんです。健全な関係というのは、お互いに適度な距離を保ちながら、それぞれの人生を尊重し合うものです。

私の友人に、こんな経験をした方がいます。70代で配偶者を亡くし、寂しさから新しいパートナーと知り合いました。最初は優しくて頼りになる人だと思ったそうです。でも、一緒に暮らし始めると、相手は常に友人の行動を把握したがり、友達との集まりや趣味のサークルに行くことさえ嫌な顔をするようになったとか。「一緒にいるのが愛情の証」と言われたそうですが、友人は息が詰まる思いをしたそうです。結局、「一人の方が気楽だった」と、同居を解消したと聞きました。

感情の起伏が激しく、些細なことでヒステリックになる人との生活も、大変です。話し合いで解決すべきことを、感情的に泣いたり怒ったりして、建設的な会話ができない。自分の思い通りにならないと、「別れる」といった極端な言葉で相手を脅すような行動。

長年連れ添った夫婦でも、時には意見の食い違いや喧嘩はあります。でも、お互いに冷静に話し合い、妥協点を見つけていく。そういう努力があるからこそ、関係が続いていくんですよね。感情に任せて相手を攻撃したり、コントロールしようとしたりする人とは、長期的な関係を築くのは難しいでしょう。

思いやりと感謝の言葉が潤滑油

長い人生を振り返ってみて、本当に大切だと思うのは、「ありがとう」と「ごめんなさい」が素直に言えることです。これは、どんな人間関係においても基本中の基本ですが、同棲生活では特に重要になります。

相手が家事をしてくれても、何かしてくれても、当たり前だと思って感謝の言葉がない。それどころか、文句ばかり言う。こういう態度は、どんなに愛情があっても、やがて関係を壊していきます。

「今日の料理、美味しかったよ」「部屋を綺麗にしてくれてありがとう」「仕事お疲れさま」。こんな簡単な言葉が、実は共同生活を円滑にする魔法の言葉なんです。私たちの世代は、もしかしたらこういう言葉を口にするのが照れくさかった人も多いかもしれません。でも、今になって思えば、もっと感謝の言葉を伝えていれば良かったと感じることもありますよね。

特に気をつけたいのは、相手の悪口を外部に言いふらすような行動です。夫婦喧嘩や不満を、相手に隠れて親戚や友人に言いまわる。相手の親や友人に対して、相手の欠点を誇張して伝える。

ちょっとした愚痴を言いたくなる気持ちは、誰にでもあります。でも、それが習慣化して、常に相手の悪口を周囲に広めているようでは、信頼関係は成り立ちません。特に、相手の親族や友人に対して悪口を言うというのは、相手の人間関係そのものを壊そうとする行為です。これは、共同生活以前の、人としての基本的なマナーの問題ですね。

ちなみに面白い話があります。昔、近所に住んでいた老夫婦がいたんですが、お二人とも70代になってから、お互いに毎朝「おはよう」と挨拶することを習慣にしたそうです。「50年も一緒に暮らしていると、挨拶すらしなくなっていた。でも、改めて挨拶をするようになったら、新婚時代みたいに新鮮な気持ちになった」と笑っていらっしゃいました。何十年一緒にいても、基本的な挨拶や感謝の言葉は大切なんですよね。

若い世代への助言として

息子さんや娘さん、お孫さんが同棲を考えていたら、頭ごなしに反対するのではなく、まずは話を聞いてあげてください。時代は変わっていますし、若い人たちには若い人たちなりの考えがあります。

でも、その上で、人生の先輩として伝えてあげてほしいことがあります。「恋愛感情と生活の相性は別物だよ」ということです。デートで楽しく過ごせることと、毎日一緒に暮らすことは、全く違います。

相手の金銭感覚、家事への姿勢、生活習慣、精神的な自立度、そして何よりも、思いやりと感謝の心があるかどうか。これらをしっかりと見極めるようにと、優しく助言してあげてください。

もし、お相手に気になる点があったとしても、批判的に攻撃するのではなく、「こういう点が気になるけど、大丈夫?」と、心配する気持ちを伝えることが大切です。若い人たちは、私たちの経験から学べることがたくさんあるはずです。

シニア自身の新しい人生にも

また、配偶者を亡くされたり、離婚されたりして、新しいパートナーとの生活を考えているシニアの方もいらっしゃるでしょう。人生100年時代、60代、70代でも、まだまだこれからです。新しい恋愛や、パートナーシップを求めることは、素晴らしいことだと思います。

でも、だからこそ、慎重になる必要もあります。若い頃とは違って、私たちにはもう長年培ってきた生活習慣があります。それを変えることは、簡単ではありません。相手にも、相手なりの生活パターンがあります。

お互いに、相手の生活スタイルを尊重できるか。金銭的な負担について、きちんと話し合えるか。家事の分担や、それぞれの役割について、納得できる合意ができるか。そして何よりも、お互いに感謝と思いやりの気持ちを持ち続けられるか。

これらのことを、恋愛感情に流されずに、冷静に確認することが大切です。同棲や再婚は、決して恥ずかしいことではありません。でも、幸せな共同生活を送るためには、慎重な見極めと、お互いの努力が必要なんです。