シニアからのはるめくせかい

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70代からの一人旅の魅力、安心して楽しむためのコツ

空が広がる窓の外を眺めながら、静かに揺れる列車の中。誰にも気兼ねすることなく過ぎていく時間。そんな「一人旅」の魅力に気づき始める70代の方が増えています。「もう年だから」と諦めていた旅の楽しみを再発見する人、長年の夢だった場所を訪れる人、思いがけない出会いに心躍らせる人—様々な物語が紡がれています。

私自身、両親が70代に入ってから一人旅を始め、その生き生きとした表情に驚いた経験があります。特に母は、長年家族のために尽くしてきた分、自分だけの時間を持つことに最初は罪悪感さえ抱いていました。でも、一度その扉を開いてみると、「こんなに自由な気持ちになれるなんて」と目を輝かせて話すようになったのです。

そんな70代からの一人旅の魅力、実際の体験談、そして安心して楽しむためのコツをご紹介します。もしかしたら、あなたの新しい人生の楽しみが見つかるかもしれませんよ。

「一人」だからこその自由を味わう

70代になると、これまでの人生で常に誰かのために時間を使ってきた方が多いのではないでしょうか。家族のため、仕事のため、社会のため…。そんな中で「自分だけの時間」というのは、とても贅沢なものに感じられます。

一人旅の最大の魅力は、その「自由さ」にあります。美術館で気に入った絵の前に何時間でも立ち尽くすことも、地元の人しか知らないような小さな喫茶店でのんびりと過ごすことも、すべて自分のペースで決められるのです。

78歳の鈴木さんは、夫を亡くした後に初めての一人旅に出かけました。「最初は寂しいかと思ったけれど、むしろ解放感を感じたのよ」と笑顔で語ります。「美術館では自分の好きな絵の前で何分でも立ち止まれるし、お昼も食べたいと思ったら食べられる。こんな自由、結婚してからの50年間、知らなかったわ」

また、72歳の田中さんは、「今までは家族旅行で、常に全員が楽しめるところを選んでいた」と振り返ります。「でも一人旅では、若い頃から興味があった歴史的な寺院や古い町並みをじっくり見て回れる。自分の興味に正直に生きられる時間は、この年齢になって初めて手に入れた宝物です」

このように、一人旅は「自分の好きなこと」に集中できる貴重な機会です。特に、長年家族や社会のために尽くしてきた70代の方々にとって、自分だけのために使う時間は、新しい自分との出会いの場になるかもしれません。あなたにとっての「好きなこと」は何でしょう?思い切って、それだけを楽しむ旅に出かけてみませんか?

「一人」から始まる新たな出会い

「一人旅=孤独」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、実際には「一人」だからこそ生まれる出会いがたくさんあるのです。

75歳の山田さんは、「家族と行くと、どうしても家族だけで完結してしまう」と言います。「でも一人だと、隣に座った人と自然に会話が始まったり、地元の方が話しかけてくれたり。そういう偶然の出会いが旅の醍醐味になりました」

特にシニア向けのツアーやイベントに参加すると、同世代の旅行好きな方々と知り合うチャンスがあります。「おひとり様限定ツアー」なども増えていて、同じような状況の人たちと自然に打ち解けることができるでしょう。

77歳の佐藤さんは、おひとり様ツアーでの経験をこう語ります。「最初は緊張したけれど、みんな同じ『一人』だから気が楽なんです。3日間のツアーが終わる頃には、連絡先を交換して『次はどこへ行く?』なんて話をするほど仲良くなっていました。今では年に2回ほど、ツアーで知り合った仲間と旅行に行くのが恒例になっています」

また、宿の女将さんや地元の方との会話も、一人旅ならではの楽しみです。家族連れやグループ客よりも、一人旅のお客さんには特別に地元の穴場スポットを教えてくれることも少なくありません。

「東北の温泉宿で、夕食後に女将さんが『明日の朝、よかったら庭の梅の木を見ていってください。まだ誰も気づいていないけれど、一輪だけ咲いたんですよ』と教えてくれて。翌朝見に行ったら、本当に一輪だけ咲いた梅の花があって、もう感動でした」と語るのは74歳の高橋さん。「そんな特別な経験ができるのも、一人旅の良さだと思います」

このように、一人旅は新しい出会いのチャンスに溢れています。もしかしたら、あなたの人生を豊かにする大切な友人に出会えるかもしれませんね。

健康寿命を延ばす旅の効果

「旅は若さを保つ秘訣」という言葉があります。実際、旅行には健康維持や認知症予防にも効果があると言われているのです。

一人旅では、普段とは違う環境で五感を刺激し、自分の足で歩き、新しい経験をすることで、心身ともに活性化されます。これは、いわゆる「非日常体験」が脳に良い刺激を与えるからです。

「70歳を過ぎてから月に一度は小旅行に出かけるようにしています」と話すのは、現在79歳の医師、木村さん。「同年代で旅行を続けている人と、家に閉じこもりがちな人では、明らかに認知機能や身体機能に差が出てきます。自分自身が医師としてそれを実感しているからこそ、自分も旅を続けているんです」

また、一人旅は自立心や問題解決能力も鍛えます。地図を読んだり、交通機関を利用したり、予期せぬトラブルに対処したりすることで、脳が活性化されるのです。

「最近、駅で切符の買い方が分からなくなり、焦ったことがありました」と笑うのは76歳の小林さん。「でも、若い方に助けていただいて無事に目的地へ。こうした小さなハプニングも含めて旅なんだと思えるようになりました。家にいるだけではない、ちょっとした冒険が日常に刺激を与えてくれます」

さらに、地元の新鮮な食材や名物料理を味わうことも、旅の大きな楽しみの一つです。「地元の市場に行って、その土地ならではの野菜や魚を見るのが好きなんです」と語るのは72歳の伊藤さん。「そこで買った食材を自分で調理できる宿を選ぶこともあります。地元の人と話しながら食材を選び、自分で調理する。そんな体験が旅の思い出になります」

このように、旅行は単なる気分転換だけではなく、健康寿命を延ばす効果も期待できるのです。あなたも、旅を通じて心も体も若々しさを保ってみませんか?

70代のための一人旅、どう始める?

「一人旅をしてみたいけれど、どう始めればいいの?」そんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。まずは無理のない範囲で、一歩を踏み出してみましょう。

初めての一人旅なら、日帰りの小旅行から始めるのがおすすめです。例えば、近場の温泉地や観光スポットへの日帰りバスツアーは、移動の負担も少なく、初心者にぴったりです。

「最初は不安だったので、地元発着の日帰りバスツアーに申し込みました」と話すのは71歳の渡辺さん。「添乗員さんがいるので安心だし、同じツアーの方と自然に会話が生まれるのも良かったです。そこで自信がついて、次は一泊の旅行に挑戦しました」

次のステップとしては、シニア向けのパッケージツアーがおすすめです。最近は「おひとり様歓迎」や「シニアにやさしい」をコンセプトにしたツアーも増えています。これなら、宿の手配や移動手段の心配もなく、安心して旅を楽しめます。

「旅行会社のシニア向けツアーは、バリアフリーに配慮された宿を選んでくれたり、歩く距離が少なめだったりと、細かい配慮がありがたいです」と語るのは、75歳の中村さん。「同世代の方が多いので会話も弾みますし、何より『この年齢でも大丈夫』という安心感があります」

また、最近では「女性限定の一人旅ツアー」なども人気です。「同性だけなので気が楽」「悩みや趣味の話で盛り上がれる」といった声が聞かれます。

旅のスタイルも様々です。観光名所を巡るだけでなく、「陶芸体験付きの旅」「写真撮影ツアー」「温泉めぐり」「歴史探訪」など、自分の興味に合わせたテーマのある旅も楽しいでしょう。

「若い頃から陶芸に興味があったのに、仕事や家事に追われてチャレンジする機会がなかった」という78歳の岡田さんは、「陶芸体験付きの旅行に参加したのをきっかけに、今では地元の教室に通うようになりました。まさか70代で新しい趣味が見つかるとは思いませんでした」と笑顔で話します。

このように、一人旅は新たな可能性を開くきっかけにもなります。まずは小さな一歩から、あなたなりの旅のスタイルを見つけてみませんか?

一人旅を安全に楽しむための準備と注意点

一人旅を安心して楽しむためには、事前の準備と注意点を押さえておくことが大切です。特に70代以上の方は、健康面や安全面に配慮した計画を立てましょう。

まず、健康管理について。旅先での体調不良は不安を倍増させます。常備薬はもちろん、持病のある方は処方薬と診察券、保険証を必ず持参しましょう。また、旅行先の病院情報を事前に調べておくと安心です。

「私は高血圧の薬を飲んでいるので、万が一のために『お薬手帳』のコピーも持っていきます」と話すのは76歳の斎藤さん。「また、旅行中は水分補給を心がけ、無理のないスケジュールを組むようにしています」

次に、家族への連絡体制も重要です。「毎日、娘に『今日はどこそこに行ってきたよ』とLINEで写真を送っています」と語るのは74歳の加藤さん。「それが娘への安心感にもなるし、私自身も誰かとつながっている安心感があります」

旅行中のトラブルに備えて、スマートフォンの使い方に慣れておくことも大切です。地図アプリや交通機関の検索、緊急連絡先の登録など、基本的な操作を習得しておきましょう。

「最初はスマホなんて使いこなせないと思っていましたが、孫に教えてもらって練習しました」と笑うのは77歳の松本さん。「今では地図アプリが頼りで、旅先でも迷子になる心配がありません。新しいことを学ぶのは大変でしたが、旅を楽しむためと思えば頑張れるものですね」

宿選びも重要なポイントです。バリアフリー設備があるか、エレベーターは完備されているか、食事は部屋出しか、一人客への配慮はあるかなど、事前に確認しておきましょう。最近は「シニアにやさしい宿」を謳っている施設も増えています。

「私は足腰に不安があるので、必ず『エレベーターあり』『大浴場までの距離が近い』などをチェックします」と話すのは79歳の野田さん。「また、一人客用の食事処があるかどうかも大事なポイントです。大きな宴会場で一人だけテーブルに座るのは少し寂しいですからね」

また、旅の予算も現実的に考えておきましょう。「おひとり様料金」は二人分の8割程度が相場と言われており、二人で行くよりは割高になることを念頭に置いておく必要があります。

「私は年金生活なので、格安ツアーを探したり、閑散期を狙ったりして工夫しています」と語るのは73歳の藤田さん。「でも、安全や快適さに関わる部分はケチらないようにしています。例えば、少し遠くても駅から近い宿を選んだり、荷物を宅配便で送ったりといった工夫をしています」

このように、事前の準備と工夫で、一人旅はより安全で快適なものになります。自分の体力や好みに合わせた無理のない計画を立て、楽しい旅にしてくださいね。

一人旅で見つける、新しい自分

一人旅の最も素晴らしい点は、「新しい自分」に出会える可能性にあるのではないでしょうか。長年、家族や仕事の中で「〇〇の妻」「〇〇の父親・母親」「〇〇会社の社員」といった役割の中で生きてきた私たちですが、一人旅では「ただの旅人」としての自分に戻ることができます。

「主婦として、母として50年以上過ごしてきましたが、一人旅をするようになって初めて『私は私』という感覚を取り戻しました」と語るのは76歳の井上さん。「若い頃に好きだった絵を描く時間を大切にする旅をしています。宿の窓から見える風景をスケッチブックに描きとめる時間は、本当に幸せです」

また、長年のパートナーを亡くした後に一人旅を始めた80歳の大山さんはこう語ります。「妻が亡くなった後、家に閉じこもりがちでした。でも、思い切って一人旅に出てみたら、まだまだ見たいもの、やりたいことがあることに気づいたんです。妻も喜んでくれていると思います」

このように、一人旅は「自分らしさ」を取り戻すきっかけになります。若い頃の夢や忘れていた趣味、新たな関心事に向き合う時間が、人生に新しい彩りを加えてくれるでしょう。

「70代になって初めて『自分の人生』を生きている気がします」という言葉が、多くの一人旅経験者から聞かれます。これは決して遅すぎることはありません。むしろ、人生経験を積んだからこそ、旅の深みも増すのではないでしょうか。

一人旅のアイデア:どこへ行く?

「一人旅に興味はあるけれど、どこへ行けばいいのか分からない」という方のために、70代の方に人気の旅先をいくつかご紹介します。

まず、温泉地は一人旅の定番です。特に平日の温泉地は比較的空いていて、ゆったりと過ごせます。また、多くの温泉宿は一人客への配慮も行き届いています。

「私は年に2回、別々の温泉地を訪れることにしています」と話すのは72歳の吉田さん。「温泉に浸かりながら、その土地の風景や空気を感じる時間が最高のリラックスタイムです。特に露天風呂から見る星空は格別ですよ」

歴史探訪の旅も人気です。日本各地の歴史的建造物や古い町並みを訪ねる旅は、自分のペースでじっくり見学できる一人旅にぴったりです。

「歴史好きの私にとって、古都を歩くのは至福の時間です」と語るのは75歳の前田さん。「特に平日の午前中は観光客も少なく、静かな寺社を独り占めできることもあります。説明板をじっくり読んだり、細部まで観察したりする時間が持てるのも一人旅の良さですね」

ローカル線の旅も、シニアの一人旅に人気です。窓の外に流れる季節の風景を眺めながらの列車の旅は、心が穏やかになります。

「大きな荷物は宅配便で送っておいて、身軽な姿でローカル線に乗ります」と笑顔で話すのは78歳の石川さん。「途中下車して、駅前の食堂でその土地の名物を食べたり、知らない町を散策したり。そんな『ふらっと旅』が楽しくて仕方ありません」

また、「学び」がテーマの旅も充実感があります。陶芸や染物などの伝統工芸体験、料理教室、写真ワークショップなど、様々な体験プログラムが各地で開催されています。

「長年やってみたかった蕎麦打ち体験のワークショップに参加しました」と話すのは74歳の山口さん。「同じ体験をする仲間との交流も生まれ、今では年に一度集まって一緒に旅行するほどの仲になりました。一人旅から始まった縁が、人生を豊かにしてくれています」

このように、一人旅の行き先は無限大です。あなたの興味や体力に合わせて、自分だけの「お気に入りの旅」を見つけてみてください。

最後に:勇気を出して、一歩を踏み出そう

「一人で旅行なんて、寂しいのでは?」「この年齢で無理をするのは危険では?」「家族に心配をかけるのでは?」

一人旅に対する不安や躊躇は誰にでもあるものです。特に長年、家族と共に過ごしてきた方にとっては、一人で行動することへの心理的ハードルは高いかもしれません。

でも、勇気を出して一歩を踏み出した多くの70代の方々が、新しい喜びを見つけています。「やってみたら意外と大丈夫だった」「こんなに楽しいとは思わなかった」という声がたくさん聞かれます。

「最初の一人旅は本当に緊張しました。でも、その不安を超えた先にある自由と喜びを知った今、もう後戻りはできません」と笑顔で話すのは77歳の村田さん。「人生は長いようで短い。やりたいことは、今やらなきゃいつやるの?って思うようになりました」

そう、人生の新しい扉を開くのに、遅すぎることはありません。むしろ、長年の人生経験があるからこそ、旅の深みも増すのかもしれません。