シニアからのはるめくせかい

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害」という視点から考える世代間の橋渡し

鏡に映る自分の顔を見て、こう思ったことはありませんか?「若い世代には、どうも理解できないことが多い」と。

今日は少し角度を変えて、最近話題になっている「若害」という言葉について、私たちシニア世代の目線から紐解いていきましょう。この言葉に出会ったとき、私は正直なところ、少し胸が痛みました。でも、この言葉の向こう側にある本当の課題に向き合うことで、私たち自身も成長できるのではないかと思うのです。

「若害」とは何か?その実態に迫る

「若害」——この言葉をご存知でしょうか?一般的に、若者の未熟さが原因で周囲に迷惑をかける現象を指します。「老害」という言葉に対抗するように生まれたこの言葉は、ここ数年で急速に広まっています。

先日、私の友人の田中さん(68歳)はこう嘆いていました。「最近の若い社員は『今日は休みます』とだけLINEで送ってきて、理由も説明しない。私たちの時代には考えられなかったよ」

確かに、世代間の価値観の違いは大きいかもしれません。でも、それを単に「若害」と片付けてしまってよいのでしょうか?

具体的な「若害」の事例から見えてくるもの

「若害」の具体例として、よく耳にするのが以下のようなケースです。

無断欠勤という名の「自己優先」

ある企業の管理職を務める佐藤さん(65歳)は言います。「体調不良で休むのは仕方ないけれど、『今日気分が乗らないから休む』というのは理解できない。チーム全体に影響するということが分かっていないのでは」

若い世代にとって「ワークライフバランス」や「メンタルヘルス」は、私たちの若い頃よりもはるかに重要視される価値観です。彼らは必ずしも「怠けている」わけではなく、別の価値基準で行動しているのかもしれません。

言葉遣いに見る世代間ギャップ

「そんなこと知らなくてもいいでしょ」

会議中に上司にこう言った若手社員の話を聞いたとき、思わず眉をひそめた方も多いのではないでしょうか。敬語の使い方や言葉選びに、世代間の溝を感じることは少なくありません。

私の孫は言います。「おじいちゃんの世代は遠回しに言いすぎて、何が言いたいのか分からないときがある」と。実は、私たちの「丁寧さ」が、彼らには「曖昧さ」として映っているのかもしれないのです。

感情表現の違い

注意を受けて泣いてしまったり、すぐに感情的になったりする若者を見て、「打たれ弱い」と感じる方もいるでしょう。私自身、若い同僚の涙に戸惑った経験があります。

しかし、心理学者の先生はこう指摘します。「感情を表に出すことが『弱さ』ではなく『正直さ』とされる文化の中で育った世代です。彼らにとって感情表現は、むしろ健全なコミュニケーションの一部なのです」

「若害」の向こう側にあるもの

実は「若害」と呼ばれる現象の多くは、単なる「未熟さ」ではなく、価値観や社会環境の大きな変化を反映しています。

デジタルネイティブの感覚

スマートフォンを握りしめ、会議中もチラチラと画面を見る若者。一見、マナー違反に思えるかもしれません。

でも、考えてみてください。彼らは生まれた時からデジタル機器に囲まれ、情報をリアルタイムで処理する世界で育ちました。彼らにとって、スマートフォンは単なる「おもちゃ」ではなく、仕事の道具であり、コミュニケーションの手段なのです。

「ハラスメント」という新しい物差し

「上司の厳しい指導が若者からハラスメントと言われた」という話をよく耳にします。かつての「愛のムチ」が、今では「パワハラ」として受け止められることも。

社会学者の鈴木教授は言います。「権威主義的な関係性から対等な関係性へと、社会全体が変化している過渡期にあります。世代間の摩擦は、その変化の一部と捉えるべきでしょう」

橋を架ける——世代間の理解を深めるために

では、私たちはこの「若害」という現象とどう向き合えばよいのでしょうか。

1. 自分自身の若かりし頃を思い出す

私たち自身も若い頃、先輩や上司から「最近の若いもんは...」と言われなかったでしょうか。当時の自分の気持ちを思い出してみると、今の若者の気持ちが少し分かるかもしれません。

2. 対話の場を増やす

60代の小林さんは定年後、地域の若者サポートセンターでボランティアを始めました。「最初は言葉も価値観も違って戸惑ったけれど、一緒に活動するうちに彼らの考え方の良さも見えてきた」と話します。

直接対話することで、お互いの理解は深まります。職場でも家庭でも、ただ批判するのではなく、「なぜそう考えるの?」と問いかけてみてはいかがでしょうか。

3. 違いを受け入れ、学び合う姿勢を持つ

「若者から学ぶことなんてない」と思っていませんか?実は、デジタル技術の使い方から新しい価値観まで、若い世代から学べることはたくさんあります。

70歳で初めてスマートフォンを手にした私の母は、孫に使い方を教わりながら、「若い子たちの発想は柔軟で素晴らしいわね」と目を輝かせていました。

「若害」の先にある希望

「若害」という言葉に出会ったとき、私は最初、少し悲しい気持ちになりました。しかし、この言葉をきっかけに世代間の理解を深める努力をすれば、新たな可能性が開けるのではないでしょうか。

簡単に「老害」とラベリングされることで傷つく年配者がいるように、「若害」というレッテルで若者を断罪することも、結局は対立を深めるだけです。

大切なのは、お互いの価値観を尊重し、対話を通じて理解を深めていくこと。そして、私たち自身も柔軟に変化し続ける勇気を持つことではないでしょうか。

私たちシニア世代には、長い人生で培った知恵と経験があります。それを活かして、若い世代と手を携え、より良い社会を築いていく——そんな前向きな姿勢こそが、真の「シニアの輝き」なのだと思います。

あなたは今日、若い世代とどんな会話をしますか?その一言から、世代間の新しい絆が生まれるかもしれません。

「理解しようとする心が、最も若々しい心である」