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シニア世代の方々が直面しがちな「支配的な関係」の恋愛事情

人生の後半を豊かに過ごすために知っておきたい、支配的な関係から身を守る知恵

人生の折り返し地点を過ぎて、新しい出会いを求める方が増えています。配偶者を亡くされた方、熟年離婚を経験された方、あるいは長年独身で過ごしてきた方。それぞれの事情はあれど、第二の人生を共に歩むパートナーを探したいという気持ちは、とても自然で素敵なことです。

でも、ちょっと待ってください。人生経験を重ねてきた私たちだからこそ、気をつけなければいけないことがあるんです。今日は、シニア世代の方々が直面しがちな「支配的な関係」について、一緒に考えていきたいと思います。

若い頃とは違う、シニア世代の恋愛事情

60代、70代になって新しいパートナーを探すというのは、20代や30代の恋愛とはまた違った難しさがありますよね。私の友人で、5年前に夫を亡くした70代前半の女性がいるのですが、彼女が最近こんなことを言っていました。「この年になって、まさか恋愛で悩むなんて思わなかったわ」って。

彼女が婚活パーティーで知り合った男性は、最初はとても紳士的で優しかったそうです。お茶に誘ってくれて、昔の思い出話に花を咲かせて。寂しかった彼女の心に、久しぶりに温かな光が差し込んだような気がしたと言っていました。

でも、徐々に違和感を感じ始めたんです。毎日何度も電話をかけてきて、「今何してる?」「誰と会ってるの?」と聞いてくる。娘と食事に行くと言えば、「俺を置いて行くのか」と不機嫌になる。友人とのランチを楽しみにしていたのに、「そんな付き合いは必要ない」と言われて。

これって、若い世代だけの問題じゃないんです。むしろ、シニア世代だからこそ見えにくい、気づきにくい支配的な関係があるんですね。

なぜシニア世代が狙われやすいのか

ここで少し、心理的な背景をお話ししましょう。支配欲の強い人は、コントロールしやすい相手を無意識に選んでしまう傾向があります。そして残念ながら、シニア世代の方々は、いくつかの理由でターゲットになりやすいんです。

まず、経済的な問題です。年金生活に入っている方、持ち家がある方、退職金を手にした方。こうした経済的な安定を持つシニアの方は、お金目当ての相手に狙われることがあります。「一緒に暮らせば生活費が楽になる」「あなたの家は広いから」なんて甘い言葉で近づいてくるんです。

次に、孤独感です。配偶者を亡くして一人暮らしになった方、子供が遠方に住んでいる方。寂しさを抱えている人は、優しくしてくれる人に依存しやすくなります。その弱みにつけ込んで、相手をコントロールしようとする人がいるんですね。

そして、「もう最後のチャンスかもしれない」という焦りです。この年齢で出会いがあったのは幸運だから、多少の我慢は仕方ないと思ってしまう。でも、それは違うんです。何歳になっても、尊重し合える関係を築く権利があるんですよ。

見分けるための具体的なサイン

では、支配的な傾向を持つ人を、どうやって見分ければいいのでしょうか。若い頃のように感情だけで突っ走るのではなく、冷静に観察することが大切です。人生経験を積んできた私たちには、それができるはずです。

最も分かりやすいサインは、あなたの人間関係を制限しようとすることです。「友達との集まりなんて時間の無駄だ」「子供や孫に会いすぎだ」「趣味のサークルは辞めたらどうだ」。こういった言葉が出てきたら、要注意です。

良いパートナーというのは、あなたの人間関係を大切にしてくれる人です。むしろ「今日はお友達と楽しんできてね」「お孫さんに会えて良かったね」と応援してくれるはず。あなたを孤立させようとする人は、支配しやすくするためにそうしているんです。

もう一つの大きなサインは、お金の話です。付き合い始めて間もないのに、「お金を貸してほしい」「一緒に投資をしよう」「通帳を預けてほしい」などと言ってくる。あるいは、あなたの年金額や貯金額を執拗に聞いてくる。これは完全にアウトです。

健全な関係では、お互いの経済状況を尊重し合います。特にシニア世代では、それぞれが築いてきた生活基盤があるわけですから、急いで経済的に一体化する必要はありません。

ここで、ちょっと笑える(けれど示唆深い)エピソードを一つ。私の知り合いの男性が、婚活サイトで知り合った女性から「あなたの年金額はいくら?」といきなり聞かれたそうです。彼は機転を利かせて「実は借金があって、年金はほとんど返済に消えるんだ」と答えたら、相手は二度と連絡してこなかったとか。これで相手の本性が分かって良かったと、彼は笑っていました。でも、こういう人が実際にいるということなんです。

もし支配的な相手と関わってしまったら

残念ながら、もう既に支配的な関係に陥ってしまっているという方もいらっしゃるかもしれません。「気づいたときには、こんな状況になっていた」と。でも、大丈夫です。どんな年齢でも、そこから抜け出すことはできます。

まず大切なのは、一人で抱え込まないことです。子供さんがいらっしゃれば、素直に相談してみてください。「恥ずかしい」「心配をかけたくない」という気持ちは分かります。でも、あなたの子供は、きっとあなたの味方になってくれます。あなたが若い頃、子供のために必死になったように、今度は子供があなたを守る番なんです。

子供に言いづらければ、昔からの友人でもいいです。地域の包括支援センターや、高齢者相談の窓口に連絡するのも一つの方法です。専門家は、こういった問題に慣れていますから、恥ずかしがる必要はありません。

68歳の女性の話を聞いたことがあります。夫を亡くして2年後、趣味の絵画教室で知り合った男性と親しくなりました。最初は一緒に美術館に行ったり、お茶をしたりする程度だったのですが、男性が「僕の世話をしてほしい」と言い出し、彼女の家に入り浸るようになったそうです。

料理を作らされ、洗濯をさせられ、挙げ句の果てには「お金を貸してほしい」と。彼女は断りきれず、少しずつお金を渡していました。総額で50万円ほどになったとき、娘さんが異変に気づいて問いただしたそうです。

娘さんは弁護士に相談し、その男性に対して内容証明郵便で警告を送りました。同時に、母親の家の鍵を変え、電話番号も変更。男性は最初は抵抗しましたが、法的措置を取ると言われて、最終的には姿を消したそうです。

この女性は、娘さんに本当に感謝していると言っていました。「自分だけでは、ずるずると関係を続けていたかもしれない。恥ずかしくて誰にも言えなかったけれど、相談して本当に良かった」と。

距離の置き方、関係の終わらせ方

もし「この関係はおかしい」と気づいたら、どうやって距離を置けばいいのでしょうか。若い頃のように感情的に別れを告げる必要はありません。むしろ、冷静に、計画的に離れることが大切です。

まず、相手と直接対決するのは避けましょう。支配的な人は、反論されると怒りを爆発させることがあります。特に二人きりの状況では危険です。電話やメールで「考え直したい」「しばらく会わないでほしい」と伝えるのが安全です。

理由を詳しく説明する必要はありません。「家族が心配している」「健康上の理由で」「自分の時間が必要」など、シンプルな理由で十分です。相手が食い下がってきても、同じ言葉を繰り返すだけでいいんです。

もし相手が家に来る可能性があるなら、家族や友人に一緒にいてもらいましょう。あるいは、しばらく子供の家に泊まるのもいいかもしれません。電話が頻繁にかかってくるなら、着信拒否の設定をしてください。「冷たい」と思われるかもしれませんが、あなたの安全が最優先です。

ここで重要なのは、罪悪感を持たないことです。「相手も寂しいのかもしれない」「傷つけたくない」という優しさは素晴らしいものですが、それがあなた自身を傷つけているなら、本末転倒です。自分を守ることは、決してわがままではありません。

75歳の男性の体験を紹介しましょう。彼は妻を亡くして3年後、地域の集まりで知り合った女性とお付き合いを始めました。でも、その女性は次第に彼の生活のすべてをコントロールしようとし始めたんです。

「あなたの健康のため」と言って、友人との月一回のゴルフを禁止し、好きだった晩酌も止めさせようとした。さらに、「二人の将来のために」と、彼の持ち家を売って、自分の実家近くのマンションを買おうと提案してきたそうです。

彼は違和感を覚えながらも、断りきれずにいました。でも、ある日息子さんに相談したところ、「それは父さんのためじゃない。彼女の都合だよ」とはっきり言われて、目が覚めたそうです。

彼は意を決して、女性に別れを告げました。最初は電話でしたが、女性が激しく抵抗したため、息子さんに立ち会ってもらって直接会い、きっぱりと関係を終わらせました。女性は泣いたり怒ったりしましたが、息子さんが毅然とした態度を取ってくれたおかげで、無事に離れることができたそうです。

今では彼は、以前のようにゴルフを楽しみ、友人との晩酌も再開しています。「自分の人生を取り戻せた」と、心から安堵していると話してくれました。

予防は最大の防御、健全な関係を築くために

では、最初から支配的な関係に陥らないためには、どうすればいいのでしょうか。予防が一番の対策です。

まず、焦らないことです。「この年齢で出会えたのは奇跡」と思って、相手をよく見ずに関係を深めてしまうのは危険です。人柄というのは、時間をかけないと分かりません。少なくとも半年、できれば1年くらいは、様々な場面でその人を観察しましょう。

デートの場所も大切です。最初から二人きりで会うのではなく、友人を交えた食事会や、地域のイベントなど、人が多い場所で会うようにしましょう。その人が周りの人とどう接するか、店員さんにどんな態度を取るか。そういった細かい行動に、本性が現れるものです。

また、自分の生活を大切にすることです。新しい出会いにワクワクするのは素敵なことですが、それまでの友人関係や趣味、地域活動を犠牲にする必要はありません。むしろ、あなたらしい生活を続けることで、それを尊重してくれる人かどうかが分かります。

金銭面では、絶対に明確な線引きをしましょう。デート代は割り勘にするか、交互に払う。お金の貸し借りは一切しない。通帳や印鑑、クレジットカードなどは、絶対に他人に渡さない。これは家族であっても同じです。

そして、定期的に自分の気持ちを振り返る時間を持ちましょう。この関係は自分を幸せにしているか。無理をしていないか。相手といると疲れないか。こういった問いかけを、自分にしてみてください。もし答えがネガティブなものばかりなら、何かがおかしいのかもしれません。

お孫さんへのアドバイスにも活かせる知恵

ここまで読んでくださったあなたは、きっと豊かな人生経験をお持ちの方だと思います。そして、その経験は、お孫さんや若い世代にも伝えていける貴重な財産なんです。

もしお孫さんが恋愛で悩んでいたら、この記事で学んだことを、優しく伝えてあげてください。「おばあちゃん(おじいちゃん)も、こんな経験があってね」と、あなた自身の話を交えながら。

若い人たちは、まだ人を見る目が養われていません。でも、人生の荒波を乗り越えてきたあなたの言葉は、きっと重みがあります。「相手を尊重しない人とは、距離を置いた方がいい」「焦って決断する必要はない」「自分を大切にすることが一番大事」。こういったシンプルな言葉が、彼らの人生を守ることにつながるかもしれません。

72歳の女性が、こんな話をしてくれました。彼女の孫娘が、大学で知り合った彼氏と同棲しようとしていたそうです。でも、祖母の目には、その彼氏が孫娘をコントロールしようとしているように見えた。

彼女は孫娘を自宅に呼んで、お茶を飲みながらこう言ったそうです。「あなたのお母さん(彼女の娘)が若い頃、似たような人と付き合って苦労したのよ。最終的には別れたけれど、あの時間は取り戻せない。あなたには同じ思いをしてほしくないの」

最初は反発していた孫娘も、祖母の真剣な表情を見て、考え直すことにしたそうです。結局、同棲は見送り、しばらく様子を見ることになった。そして半年後、彼氏の本性が見えて、孫娘は別れを決意したとか。

孫娘は祖母に、「おばあちゃんのおかげで、大きな失敗をしなくて済んだ。ありがとう」と言ってくれたそうです。この女性は、「自分の経験が、孫の役に立てて嬉しかった」と、涙ぐんでいました。