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既婚男性が別れてくれない本当の理由〜娘たちに伝えたい、女として知っておくべきこと

夕暮れ時、一人お茶を飲みながらふと思うことがあります。私たちの娘世代、いえ、孫娘世代の女性たちが、密かに胸に秘めている苦しみのことを。

長く生きてきた中で、人生には教科書通りにいかない恋があることを、私は知っています。既婚男性を好きになってしまった女性の苦しみ。それは決して軽々しく批判できるものではありません。人の心は時に、理性では抑えきれない方向へと動いてしまうものですから。

でも、だからこそ伝えたいのです。既婚男性が「別れよう」と言われても頑なに関係を続けようとする、その本当の理由を。それは、あなたが思っているような「愛情」とは、まったく違うものかもしれないのです。

彼が手放さない理由は、あなたへの愛ではなく、彼自身の都合

知人の娘さんが、涙ながらに私に打ち明けてくれたことがあります。「おばさま、彼は本当に私のことを愛してくれているはずなんです。こんなに引き止めてくれるんですから」と。

でも、その話を聞けば聞くほど、私の胸には重い石が沈んでいくようでした。彼が引き止めるのは、彼女を愛しているからではない。自分にとって都合の良い状況を、手放したくないだけなのだと。

既婚男性が別れてくれない理由、それは驚くほどシンプルで、そして残酷なまでに現実的です。彼らは「安心と便利さ」を手放したくないのです。

家庭では妻がいて、日々の生活が回っている。子どもがいれば、父親としての顔も保てる。社会的な信用もある。そして一方で、あなたとの関係では、刺激があり、若さがあり、新鮮な会話がある。この二つの世界を同時に持てる状況ほど、彼らにとって都合の良いものはありません。

想像してみてください。毎日同じ食事を食べ続けるのは飽きてしまうけれど、かといって全く違うものばかりでは落ち着かない。そんな時、家では慣れ親しんだ味があり、外では新しい味を楽しめる。それが彼らにとっての理想なのです。あなたが去ってしまえば、この便利な二重生活は終わってしまう。だから、どんなに「別れたい」と言われても、必死で引き止めるのです。

男のエゴと自己愛という名の執着

もう一つ、私たちが見落としがちな理由があります。それは男性特有の「エゴ」です。

ある時、同年代の友人がぽつりと言いました。「男というのはね、自分に夢中な女性を手放すことが、自分の価値を否定されることのように感じるのよ」と。その友人自身、若い頃に同じような経験をしたそうです。

彼女の話では、その男性は「君が去ることは、僕の魅力がなくなったということだ」と言ったそうです。つまり、彼女の幸せのことなど考えていない。ただ、自分に夢中でいてくれる女性がいるという事実が、彼の自尊心を満たしていたのです。

これは本当に悲しいことですが、多くの既婚男性が別れを拒むのは、「あなたを愛しているから」ではなく、「あなたに愛されている自分」を手放したくないからなのです。鏡に映る自分を見て満足している、それだけのこと。

あなたという存在が、彼にとっては「自分がまだ魅力的な男である」という証明になっている。だから手放せない。本当にあなたの幸せを願っているなら、あなたを苦しめる関係など、とっくに終わらせているはずなのです。

離婚のリスクを恐れる臆病な心

「いつかは離婚する」「妻とはもう愛し合っていない」。こんな言葉を何度聞かされたでしょうか。

でも、実際に離婚に踏み切る男性は、ほんの一握りです。なぜか。それは、離婚に伴うリスクと面倒くささを、本気で恐れているからです。

財産分与で資産が半分になる。子どもの親権問題で争わなければならない。職場での評価が下がるかもしれない。親戚や友人からの目が冷たくなる。これまで築いてきた「良き夫、良き父親」という社会的な顔が崩れてしまう。

こうした現実的な問題を前にした時、あなたへの愛情など、あっという間に吹き飛んでしまうのです。口では「愛している」と言いながら、実際には「面倒くささ」の方が勝っている。それが現実です。

私の知人で、定年間近まで不倫関係を続けた女性がいました。「定年したら一緒になれる」と信じて、二十年以上も待ち続けたのです。でも結局、その男性は定年後も妻のもとにいます。理由は「退職金を分けたくないから」と「年金が減るから」だったそうです。

その知人は私に言いました。「私は彼の人生設計の中で、常に『二の次』だったのね」と。その時の彼女の表情を、私は今でも忘れることができません。

罪悪感という名の自己憐憫

時々、こんな男性もいます。「今、別れたら君を傷つけてしまう。君を不幸にするのは耐えられない」と、涙まで流して言うのです。

一見、優しく、あなたのことを思っているように聞こえるでしょう。でも、これもまた巧妙な自己欺瞞です。

本当にあなたを傷つけたくないのなら、最初から既婚者として関係を持つべきではなかったのです。すでにあなたを不透明な関係に縛り付けている時点で、十分に傷つけているのです。

この「罪悪感」の正体は何か。それは「自分が悪者になりたくない」というエゴです。あなたから「冷たい人」「無責任な人」と思われたくない。自分は「優しい人間だ」という自己イメージを保ちたい。それだけのことです。

本当の責任とは、きっぱりと別れを告げることです。あなたを自由にして、本当の幸せを掴めるようにすることです。でも、それができない。なぜなら、自分が傷つきたくないから。「君を手放したくない」という言葉の裏には、「自分の都合の良い状態を手放したくない」という本音が隠れているのです。

あなたへの依存という名の利用

ここで、少し視点を変えてお話しします。

長年主婦をしていると、夫という生き物がよく見えてきます。彼らは案外、弱い生き物です。家では「一家の大黒柱」を演じなければならない。職場では「できる男」でいなければならない。その重圧の中で、本音を話せる場所を求めているのです。

妻には弱音を吐けない。子どもの前では父親でいなければならない。そんな時、あなたという存在が、彼にとっての「癒しの場所」になってしまうのです。

仕事の愚痴を聞いてもらう。家庭の悩みを相談する。性的な満足を得る。寂しさを紛らわす。こうした「機能」を、あなたに求めているのです。

これを愛情だと勘違いしてはいけません。これは依存であり、利用です。あなたは彼にとって、カウンセラーであり、性的パートナーであり、寂しさを埋める道具なのです。あなた自身の人格や夢、未来のことなど、本当は考えていないのです。

かつて、お茶飲み友達の一人が言いました。「男はね、女を使い分けるのよ。妻には家事を、愛人には癒しを、それぞれ都合よく求めるの」と。当時の私には少し辛辣に聞こえましたが、今となってはその言葉の重さが分かります。

涙で縛る男たちの手口

三十代の女性、彼女をA子と呼びましょう。既婚男性と三年間の交際を続けていました。彼は「いつかは一緒になれる」と繰り返し約束していたそうです。

A子が意を決して別れを告げた時、彼の反応は驚くべきものでした。電話口で泣き崩れ、「お前以外にいない」「お前がいなくなったら死にたい」とまで言ったそうです。A子の心は大きく揺れました。「こんなに私を必要としてくれているんだ」と。

でも、これを何度も繰り返すうちに、A子はあることに気づきました。彼が悲しんでいるのは「私を失うこと」であって、「私を不幸にしていること」ではないと。彼の涙は、自分の都合の良い関係が終わることへの恐怖であって、A子の人生を考えた涙ではなかったのです。

A子は最終的に、引っ越しをして連絡を絶ちました。その後、彼のSNSをこっそり見たそうです。そこには、家族と楽しそうに旅行している写真が並んでいました。「あんなに泣いていた人が、もう平然と家族サービスをしている」と、A子は呆然としたそうです。

彼女は私に言いました。「おばさま、私は三年間、彼の人生の『スペア』だったんです。本命は常に家族で、私は暇つぶしでしかなかった」と。その時の彼女の目には、怒りと悲しみと、そして少しの解放感が混じっていました。

十年以上待たされた女性の後悔

四十代の女性、B美の話も聞いてください。彼女は「子供が独立したら離婚する」という言葉を信じて、十年以上も待ち続けました。

その間、彼女は自分の人生を犠牲にし続けました。友人からの結婚話は全て断り、仕事に打ち込み、ただひたすら「その日」を待っていたのです。彼女の心の中には、いつも「あと数年、あと数年」という希望がありました。

ところがある時、彼の妻が大病を患いました。その時、彼はB美に言ったそうです。「今は看病しなければならない。そんな状況で離婚はできないだろう?君だって理解してくれるよね」と。

その瞬間、B美の目が覚めたそうです。彼には常に「都合の良い言い訳」があるのだと。子供が小さいから、子供が受験だから、親の介護があるから、仕事が忙しいから、そして今度は妻の病気。彼の人生で最優先されるのは、常に「自分自身の安定」であって、B美ではなかったのです。

B美は私に、震える声で言いました。「私は、彼の人生のどこにも組み込まれていなかった。ただの、時間潰しの相手だったんです」と。四十代半ばで気づいたこの現実は、あまりにも残酷でした。

プレゼントと執着の違い

二十代の若い女性、彼女をCと呼びましょう。彼女が別れようとした時、相手の男性は猛烈に引き止めたそうです。

高価なブランドバッグを送ってきたり、突然仕事を休んでアパートに来ようとしたり。Cは最初、「こんなに自分を必要としてくれている」と感じたそうです。

でも、ある時、友人に言われた一言で目が覚めました。「それって愛情じゃなくて、ただの所有欲だよ」と。

その友人の言葉を反芻するうちに、Cは気づいたのです。彼がCの幸せを願っているなら、不倫という不安定な関係など続けさせないはずだと。彼の執着は、「自分の欲求を満たすための独占欲」に過ぎなかったのです。

Cは意を決して、はっきりと拒絶しました。すると、彼の態度は豹変したそうです。「お前は冷たい女だ」「ここまでしてやったのに」と、まるでCが悪いかのように責め立てたのです。

その時、Cは確信しました。彼にとって自分は、「愛する人」ではなく「所有物」だったのだと。プレゼントは愛情の証ではなく、所有物を繋ぎ止めるための鎖だったのだと。

ここで少し、昔話を

実は私自身も、若い頃に似たような経験があります。いえ、不倫ではなかったのですが、別れたいのに別れられない恋愛というものを。

当時、私には婚約者がいました。でも、心のどこかで「この人で本当にいいのだろうか」と迷っていたのです。そんな時、職場の先輩が面白いことを教えてくれました。

「迷った時はね、相手が自分に何を『してくれるか』じゃなくて、自分が相手に何を『してあげたいか』で考えなさい」と。

最初は意味が分かりませんでした。でも、よくよく考えてみると、私は婚約者から「してもらうこと」ばかり考えていたのです。安定を与えてくれる、優しくしてくれる、寂しさを埋めてくれる。でも、私が彼のために何をしてあげたいかは、あまり考えていませんでした。

結局、その婚約は破談になりました。そして数年後、今の夫と出会いました。夫との関係は違いました。彼のために美味しいものを作りたい、彼の笑顔が見たい、彼が幸せならそれでいい。そう自然に思えたのです。

この経験から学んだことがあります。本当の愛情とは、相手から何かを得ようとすることではなく、相手に何かを与えたいと思う気持ちだということ。そして、それが一方通行なら、それは愛ではないのだということ。

既婚男性との関係で苦しんでいる女性たちに問いかけたいのです。あなたは彼から何を得ていますか?そして、彼はあなたに本当に何かを与えようとしていますか?

女として、人として、大切にされるということ

長く生きてきて思うのは、女性は「大切にされる」ことの意味を、もっと真剣に考えるべきだということです。

大切にされるというのは、高価なものを買ってもらうことでも、甘い言葉をささやかれることでもありません。あなたの人生を、あなたの未来を、あなたの尊厳を、相手が本気で守ろうとしてくれることです。

既婚男性との関係では、これが決定的に欠けています。彼はあなたの人生を守れません。なぜなら、彼自身の人生でさえ、すでに別の人(妻や子供)に捧げているからです。

あなたは彼にとって、人生の「主役」ではなく「脇役」です。いえ、もっと言えば「エキストラ」かもしれません。メインストーリーは家庭で進行していて、あなたはただの息抜きの場面に登場するだけ。そんな役割で、女として幸せを感じられるでしょうか。

私たちの世代が若い頃は、「女の幸せは結婚」と言われました。でも今は違います。結婚することが幸せではなく、自分らしく生きることが幸せなのです。そして、自分らしく生きるためには、誰かの「都合の良い相手」であってはいけないのです。

別れを決断できない、その気持ちも分かります

ここまで読んで、「分かっているけど、それでも別れられない」と思う方もいるでしょう。その気持ち、本当によく分かります。

人の心は、理屈通りには動きません。頭では「別れるべきだ」と分かっていても、心が離れてくれない。それが恋というものです。

でも、だからこそ問いかけたいのです。あなたは今、本当に幸せですか?

隠れてこそこそ会う関係。いつ連絡が来るか分からない不安。年末年始や家族の記念日には必ず会えない寂しさ。SNSで彼の家族写真を見る時の胸の痛み。「いつかは」という約束だけで、現実は何も変わらない日々。

これが、あなたの望んだ恋愛ですか?あなたの望んだ人生ですか?

私の友人の中に、五十代で不倫関係から抜け出した女性がいます。彼女は私にこう言いました。「抜け出してみて初めて気づいたの。あの関係の中で、私は生きているようで、実は人生を停めていたのだと」

彼女が言うには、不倫関係にある時、彼女の人生は「彼待ち」の状態だったそうです。彼から連絡が来るかもしれないから、予定を入れられない。彼に会えるかもしれないから、旅行にも行けない。新しい出会いがあっても、「彼がいるから」と断る。

そうして気づけば、友人も減り、趣味も失い、自分の人生が空っぽになっていたと。彼女は涙ながらに言いました。「私は彼を愛していたつもりだったけど、実は彼に人生を奪われていたの」と。

あなたの人生は、あなただけのもの

もう一度、考えてみてください。あなたの人生の主人公は、誰ですか?

彼ではありません。彼の家族でもありません。あなた自身です。

あなたの人生という物語の中で、あなたは主役であるべきです。誰かの物語の脇役として生きるために、生まれてきたのではないはずです。

既婚男性が別れてくれないのは、先ほどお話ししたように、彼自身の都合によるものです。あなたへの愛ではありません。だから、彼が別れてくれるのを待つ必要はないのです。あなた自身が決断すればいいのです。

「でも、彼を傷つけたくない」と思うかもしれません。でも、よく考えてください。あなたを何年も不安定な関係に置いている時点で、彼はすでにあなたを傷つけているのです。

「でも、彼以外愛せない」と思うかもしれません。でも、それは本当でしょうか。彼との関係にしがみついているから、他の可能性を見ていないだけかもしれません。

私の知人で、不倫関係を断ち切って三年後に素敵な独身男性と出会った女性がいます。彼女は言いました。「あの時、勇気を出して別れて本当に良かった。今の彼は、私を堂々と家族や友人に紹介してくれる。隠れる必要がない関係がこんなに心地よいなんて、知らなかった」と。

今日から、あなたの人生を取り戻す

もしこの文章を読んで、少しでも心が動いたなら、それが第一歩です。

すぐに別れなくてもいい。でも、自分の人生について、真剣に考え始めてください。五年後、十年後、自分はどこにいたいか。どんな人生を送っていたいか。

そして、今の関係が、その未来につながっているかを考えてください。

私が若い女性たちに伝えたいのは、「人生は一度きり」ということです。誰かの都合の良い相手として生きる時間は、取り戻すことができません。

あなたには、堂々と愛される権利があります。隠れることなく、日の当たる場所で、誰かに大切にされる権利があります。休日に一緒に出かけ、記念日を祝い、将来を語り合える、そんな当たり前の幸せを得る権利があるのです。

既婚男性はあなたに、その当たり前の幸せを与えることはできません。彼がどんなに「愛している」と言おうと、それは事実です。