シニアからのはるめくせかい

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シニアで愛が足りないと感じる背景には何があるのか

恋愛で「愛が足りない」と感じる時、それは決してあなたがわがままなわけでも、求めすぎているわけでもありません。人は誰しも、心の奥底で愛されていることを実感したいと願っているものです。

若い頃には気づかなかったことかもしれませんが、人生を重ねてきた今だからこそ、心の寂しさや満たされない想いに敏感になることもあるのです。再婚や新しいパートナーシップ、あるいは長年連れ添った相手との関係において、ふとした瞬間に「何かが足りない」と感じる、その気持ちにはちゃんと理由があります。

愛が足りないと感じる背景には何があるのか

恋愛や夫婦関係の中で「愛が足りない」と感じる主な原因は、相手とのコミュニケーション不足や、自分の心が置き去りにされているような孤独感、相手からの関心や優しさ・行動が減ったことなどが大きな理由として挙げられます。日常の中で些細な変化や言葉のすれ違い、愛情表現の減少が積み重なることで、次第に心に空白が生まれることも多いのです。

特に人生経験を積んできた私たちの世代は、若い頃と違って相手に多くを求めないようにと自分に言い聞かせることがあります。でも、本当は心の中で「もっと私を見てほしい」「もっと話を聞いてほしい」と願っているのではないでしょうか。その気持ちを抑え込むことで、かえって心の奥底に寂しさが澱のように溜まっていくのです。

スキンシップや言葉での愛情表現が減っていく寂しさ

日々の「好き」「ありがとう」「会いたい」といった言葉や、手を繋ぐ、肩に触れるといった触れ合いが減ることで、距離感が広がり寂しさを感じやすくなります。

若い頃は恥ずかしさから言葉にできなかったことも、この年齢になれば素直に伝えられると思っていたのに、いざパートナーとの関係が落ち着いてくると、かえって愛情表現が減ってしまうことがあります。長く一緒にいると、言わなくても分かるだろうという思い込みが生まれ、気づけば「おはよう」や「おやすみ」さえ省略されるようになっていた、なんてこともあるのです。

ある方は、こんなことを話してくれました。夫が定年退職してから家にいる時間が増えたものの、会話は「今日の夕飯は何?」「新聞どこ?」といった用件だけになってしまった。一緒にいる時間は長いのに、心は離れていくような寂しさを感じて、夜一人で涙を流したことがあると。

会話が減る、心の交流がなくなる虚しさ

一緒にいても会話が表面的になったり、用事だけの連絡になると、自分の存在意義が薄れてしまったような感覚になります。

人は言葉を交わすことで心を通わせる生き物です。特に私たちの世代は、若い人たちのようにスマートフォンやSNSで気軽につながる習慣があまりないぶん、対面での会話や電話での声のやり取りがとても大切になります。

でも、長年一緒にいると「もう話すことがない」と感じてしまうこともあるでしょう。朝起きてから夜寝るまで、同じ空間にいるのに心が通っていないような虚しさ。相手が何を考えているのか分からず、自分も何を話せばいいのか分からなくなってしまう。そんな時、心の中にぽっかりと穴が開いたような感覚に襲われるのです。

ここで少し、私が聞いた心温まるエピソードをお話しさせてください。ある70代のご夫婦の話です。奥様が「最近、夫と会話がない」と悩んでいたところ、ある日テレビで昔二人で見た映画が放送されていました。何気なく「あの時は楽しかったわね」と声をかけると、ご主人が「あの後に食べたラーメンが美味かったな」とぽつりと言ったそうです。そこから昔の思い出話に花が咲き、気づけば二時間も話し込んでいたとか。思い出という共有財産が、二人の心を再びつないでくれたのですね。

相手が冷たくなった、優先されなくなったと感じる辛さ

仕事や趣味、友人ばかりに時間を使われたり、自分が二の次になっていると感じたとき、心が満たされなくなります。

定年後も再雇用で働き続けるパートナー、新しい趣味に没頭するパートナー、地域活動に熱心なパートナー。それぞれが充実した時間を過ごすことは素晴らしいことです。でも、あなたとの時間が明らかに減り、誘っても「今は忙しい」「また今度」と言われ続けると、自分は必要とされていないのではないかという不安が芽生えてきます。

特に、子育てが終わって「これから二人の時間を楽しもう」と思っていた矢先に、相手が別の世界に夢中になってしまうと、置いていかれたような寂しさは計り知れません。孫の世話で忙しいあなたを横目に、パートナーが趣味の仲間と楽しそうに出かけていく。そんな光景を見るたびに、胸が締め付けられるような思いをしている方もいるのではないでしょうか。

ある女性は、こんな体験を語ってくれました。「夫が退職後、ゴルフにのめり込んで週末はいつも不在。私が体調を崩して寝込んでいた日も、約束があるからと出かけていきました。その時、ああ私は夫にとってゴルフより優先順位が低いんだと痛感して、涙が止まらなくなりました。」

安心感より不安が大きくなる恐怖

相手の気持ちがわからなくなったり、疑い・不信感が芽生えたとき、「愛が足りない」と不安になることが増えます。

長年連れ添っていても、いや、だからこそかもしれません。相手の些細な変化が気になって仕方なくなることがあります。スマートフォンを見る時間が増えた、帰宅時間が遅くなった、身だしなみに気を使うようになった。そんな小さな変化が、不安の種となって心に根を張っていくのです。

若い頃なら「浮気かも」と直接問い詰めることもできたかもしれません。でも今は、問い詰めて関係が壊れることを恐れ、疑問を胸の内に抱えたまま日々を過ごしてしまう。その不安が積み重なると、愛されているという確信が揺らぎ、心が不安定になっていきます。

信頼していたはずの相手を信じられなくなる恐怖。これまで築いてきたものが崩れていくかもしれないという不安。そんな気持ちと戦いながら、表面上は何でもないように振る舞う。その心の疲労は、計り知れないものがあります。

心に響く体験談から学ぶこと

実際に「愛が足りない」と感じた方々の声に耳を傾けてみましょう。

「付き合い始めは毎日メールをくれた彼が、半年過ぎた頃から返事もそっけなくなって寂しさを感じました。何度も『何してるの?』と送ってしまい、ますます距離ができた気がして、愛が足りないと泣いたことがあります。」

これは60代で再婚された方のお話です。配偶者を亡くし、数年後に出会った方と新しい人生を歩み始めた彼女。最初は甘い言葉や気遣いに包まれて幸せいっぱいだったそうです。でも時間が経つにつれ、相手の連絡が減り、自分から何度も連絡してしまう。その度に相手の反応は冷たくなり、悪循環に陥ってしまったのです。若い頃とは違う、大人の恋愛ならではの切なさがそこにはありました。

「同棲している彼女が、最近は仕事で帰ってきてもスマホばかり。夕飯も一緒に食べる回数が減って、何か話しかけても反応が薄くて、自分に興味がなくなったのかなと不安になった。心がぽっかり空いた気がしました。」

これは65歳の男性の言葉です。妻に先立たれ、その後出会った女性と暮らし始めたものの、相手が在宅ワークを始めてから関係が変わってしまったそうです。同じ空間にいるのに心が通わない。話しかけても生返事。そんな日々が続く中で、彼は自分の存在価値を見失いそうになったと言います。

「喧嘩した後、彼から謝罪もなく、何日も連絡が来ないことが続いたときは、本当にこのまま終わってしまうかと怖くなり、愛が足りないって感じて眠れなくなりました。」

長年連れ添った夫婦でも、些細なことで言い合いになることはあります。でも若い頃と違うのは、仲直りのきっかけをつかむのが難しくなっていること。意地を張り合い、沈黙が続く。その間、心の中では「本当は仲直りしたい」「謝りたい」と思っているのに、言葉にできない。そんなもどかしさを抱えたまま、不安な夜を過ごしている方は少なくないのです。

「何でも相談できたはずなのに、徐々に自分の本音を話しづらくなって冷めているのを感じた。こんなはずじゃなかったのにと思いつつ、寂しさばかりが膨らみました。」

この言葉には、多くの方が共感するのではないでしょうか。結婚当初や付き合い始めは、どんな些細なことでも話し合えた。でも時が経つにつれ、「こんなこと言ったら嫌がられるかな」「面倒くさいと思われるかな」と遠慮が生まれ、本音を飲み込むようになってしまう。気づけば、隣にいるのに心は遠い、そんな関係になってしまっていたのです。

素直な気持ちを言葉にする勇気

「愛が足りない」と感じた時は、その気持ちを押し殺したり自分で責めすぎず、まずは素直に心の不安や寂しさを言葉にしてみることが大切です。関係性を改善する糸口にもなります。

私たちの世代は、我慢することが美徳とされて育ってきました。特に女性は、自分の気持ちより家族を優先することが当たり前とされてきた時代です。だからこそ、今になって自分の寂しさや不安を口にすることに、罪悪感を覚える方もいるかもしれません。

でも、あなたの気持ちは間違っていません。愛されたい、大切にされたいと願うことは、人として当然の欲求です。その気持ちを相手に伝えることは、わがままでも甘えでもありません。むしろ、関係を良くしたいという願いの表れなのです。

伝え方にも工夫が必要かもしれません。「あなたが悪い」と責めるのではなく、「私はこう感じている」と自分の気持ちを主語にして話す。「最近寂しいな」「もっと一緒にいたいな」と素直に言葉にしてみる。相手を批判せず、自分の心の状態を共有する。そんな姿勢が、凝り固まった関係を解きほぐすきっかけになることもあるのです。

ある夫婦は、お互いに不満を溜め込んでいた時期がありました。でもある日、奥様が思い切って「私、最近すごく寂しいの」と涙ながらに伝えたそうです。するとご主人も「実は俺も、お前が冷たくなったと感じていた」と打ち明けてくれた。お互いが愛されていないと感じていたことが分かり、それから少しずつ歩み寄ることができたそうです。