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全国で最も高齢化が進んでいない(若い)県は?

日本で最も若い県はどこ?沖縄の秘密と高齢化社会の真実

「日本は高齢化社会」というフレーズを、もはや誰もが耳にタコができるほど聞いたことがあるのではないでしょうか。確かに、私たちの国は世界に先駆けて超高齢社会に突入し、2023年時点での高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)は約29%と、世界最高レベルに達しています。

でも、ちょっと考えてみてください。この「高齢化」という現象、日本全国で均一に進行しているわけではないんです。実は地域によって大きな差があり、中には「若さ」を保っている県もあるんですよ。

先日、友人との食事会で「日本で最も若い県はどこだと思う?」と問いかけたところ、様々な答えが返ってきました。「きっと東京じゃない?若者が集まるから」「いや、福岡かな?大学が多くて学生の街というイメージ」など。でも実際の答えは、多くの人の予想を裏切るものでした。

今回は、日本で最も高齢化が進んでいない「若い県」について、最新データと共に掘り下げていきます。その秘密には、文化や歴史、ライフスタイルなど様々な要素が絡み合っていて、とても興味深いんですよ。

日本一若い県はどこ?最新ランキングで分かる意外な結果

まず、高齢化率が最も低い都道府県トップ5を見てみましょう。2023年の総務省「人口推計」によると、以下の通りとなっています:

1位 沖縄県 2位 愛知県 3位 東京都 4位 神奈川県 5位 埼玉県

「沖縄県」がダントツのトップというのは、意外に思われる方も多いのではないでしょうか?私自身、この結果を初めて知ったときは「えっ!?」と驚きました。確かに沖縄は「長寿の島」というイメージはありますが、それは高齢者が多いということとは別なんですね。

ちなみに全国平均は29%ですから、上位5県はすべて全国平均を下回っています。特に1位の沖縄県と全国平均の差は約5ポイントもあり、統計的に見ても非常に大きな差といえます。

では、上位5県を見ると、ある傾向に気づきませんか?そう、2位から5位までは愛知県と首都圏(東京、神奈川、埼玉)が並んでいるんです。これは大都市圏には若い労働人口が集まりやすいという現象を反映しています。しかし、沖縄県はそうした大都市圏とは明らかに異なる環境にありながら、なぜ最も「若い県」なのでしょうか?

沖縄が「若い県」である5つの理由

沖縄県が日本一若い県である理由は、一言では語れない複雑な要因が絡み合っています。主な理由を5つ挙げてみましょう。

1. 出生率の高さ―全国トップクラスの子育て環境

沖縄県の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと推計される子どもの数)は1.70(2022年)で、全国平均の1.26を大きく上回っています。全国2位は島根県の1.63、3位は宮崎県の1.61という状況で、沖縄県は断トツなんです。

私の沖縄出身の友人は「3人兄弟は当たり前、4人兄弟も珍しくない」と話していました。実際、沖縄では「子どもをたくさん持つ文化」が今でも根強く残っており、大家族を温かく見守る社会環境があります。

「ユイマール(助け合い)」という言葉に象徴されるように、地域全体で子育てを支える文化も、安心して子どもを産み育てられる環境を作り出しているようです。子育て中のお母さんが買い物中に見知らぬおばあさんに「抱っこしてあげようか?」と声をかけられるような、温かなコミュニティが今も生きているんですね。

2. 独特の家族観―「イチャリバチョーデー」の精神

沖縄には「イチャリバチョーデー」(一度会えば兄弟)という言葉があります。初めて会った人とも親しく接し、家族のように温かく迎え入れる精神を表しています。

この開放的な人間関係が、核家族化が進む現代においても、拡大家族的な支え合いのネットワークを維持する基盤となっているのかもしれません。祖父母や親戚だけでなく、近所の人々も含めた大きな「家族」の中で子どもが育つ環境は、子育ての負担を軽減し、出生率の高さにもつながっていると考えられます。

先日、沖縄出身の40代女性にインタビューする機会がありました。彼女は「子どもが熱を出したとき、母親はもちろん、おばあちゃんやご近所さんが『大丈夫?何か手伝おうか?』と自然に声をかけてくれるんです。この安心感が子育てにとってどれだけ大きいか…」と語っていました。都会では得難い、人と人とのつながりが今も息づいているのです。

3. 若者の移住増加―リモートワークが変えた生活スタイル

コロナ禍以降、リモートワークの普及で「場所にとらわれない働き方」が可能になり、沖縄への移住者が増加しています。特に20〜30代の若いファミリー層の流入が目立つようになりました。

那覇市や宜野湾市などの都市部では、IT企業や創業支援施設が増え、若いクリエイターやビジネスパーソンが集まるコミュニティも形成されています。「海が見える場所でノートPCを開き、仕事の合間にサーフィンを楽しむ」といった、新しいライフスタイルを求める若者たちが沖縄の人口構成にも影響を与えているのです。

私の友人も昨年、家族で東京から沖縄に移住しました。「子どもを自然の中で育てたかった」「毎日の通勤時間がなくなって家族との時間が増えた」と満足げに話しています。彼らのような若い家族の流入が、沖縄の「若さ」を支える新たな要因となっているのでしょう。

4. 健康的な食生活と環境―「長寿」だけど「若い」理由

「沖縄=長寿県」というイメージは広く知られていますが、長寿であることと高齢化率が高いことは別問題です。実は、沖縄は「高齢者も元気で健康」という特徴があるのです。

伝統的な沖縄料理は、ゴーヤーやウコン、海藻、豆腐など植物性食品が中心で、肉は少量。この健康的な食生活が、高齢者の健康維持に貢献していると考えられています。また、年間を通して温暖な気候は、高齢者でも外出しやすく、コミュニティとの関わりを維持しやすい環境を提供しています。

沖縄に住む80代のおばあちゃんは、毎朝近所の公園でラジオ体操をし、その後は家庭菜園で野菜を育て、週に何度か公民館の集まりに参加しているそうです。「歳をとっても、することがある。会う人がいる。それが元気の秘訣よ」という言葉が印象的でした。高齢者が社会と積極的に関わり続けられる環境が、「高齢者」と「老人」の違いを生み出しているのかもしれません。

5. 米軍基地の存在―複雑な要因

沖縄の若さを語る上で避けて通れないのが、米軍基地の存在です。基地関係者とその家族、また基地関連の仕事に就く日本人も多く、これが若年層の人口を支える一因となっています。

もちろん、基地問題は政治的・社会的に複雑な問題をはらんでおり、単純に良い影響とは言えません。しかし人口統計学的な観点から見ると、米軍関係者の存在が沖縄の人口構成に与える影響は無視できません。

実際、基地周辺地域では英語教育に力を入れた学校や、国際交流の機会が多いことも特徴です。こうした環境が若い家族にとって魅力となり、沖縄での子育てを選ぶ要因の一つになっている側面もあるでしょう。

意外と若い「東京23区」―都会の若さと地方の高齢化

沖縄に次いで若い県として2位以下に並んだのは愛知県と首都圏(東京・神奈川・埼玉)でした。これは大都市圏の特徴を反映したものですが、さらに細かく見ていくと面白い発見があります。

実は「東京23区」の中には、沖縄県よりもさらに若い区が存在します。例えば中央区や渋谷区は、沖縄県よりもさらに低い高齢化率を示しています。

これは都心部に「単身の若者」が集中するという都市特有の現象です。就職や進学で上京した若者たちが、交通の便が良く、仕事の機会も多い都心部に集まります。加えて、高齢者は住宅事情や生活コストの問題から、次第に郊外へ移る傾向があります。

しかし、都市部の「若さ」と沖縄の「若さ」には質的な違いがあります。東京の若さは「若者の流入」によるものが大きい一方、沖縄の若さは「子どもの多さ」が主な要因です。人口ピラミッドで見ると、東京は20〜30代が膨らんだ「釣鐘型」に近いのに対し、沖縄は下の世代も厚みのある「富士山型」に近い形となっています。

この違いは将来の人口構成にも大きな影響を与えるでしょう。単身者が多い都市部は、将来的に急速な高齢化に直面する可能性がありますが、子どもの多い沖縄は、より安定した人口構成を維持できる可能性があります。

私自身、学生時代は東京に住んでいましたが、周りには地方出身の同世代ばかり。確かに「若い街」という感じはしましたが、子どもの姿はあまり見かけませんでした。一方、沖縄を訪れた際には、公園や海岸で遊ぶ子どもたちの姿があちこちで見られ、「本当の意味での若い社会」を感じたものです。

高齢化最前線の地域―秋田県の現実

対照的に、高齢化率が最も高いのは秋田県で38.5%。これは沖縄県の約1.6倍という衝撃的な数字です。続いて高知県(36.7%)、山形県(35.8%)と続きます。

秋田県では「10人に4人近くが65歳以上」という現実があり、過疎地域では空き家の増加、地域コミュニティの衰退、医療・介護サービスの維持困難など、様々な問題が発生しています。

先日訪れた秋田県の山間部の村では、「若者は都会に出て行き、残ったのはお年寄りばかり。このままでは集落が消えてしまう」という切実な声を聞きました。かつては子どもの声でにぎわった小学校は廃校となり、田んぼは耕作放棄地に変わりつつあります。

このような地域では、高齢者が高齢者を支える「老老介護」も深刻な問題となっています。ある80代の男性は「妻の介護をしているが、自分の体力も限界。でも施設は空きがない」と途方に暮れた表情で語っていました。

高齢化率の高低は単なる数字の違いではなく、そこに暮らす人々の生活や地域の未来に直結する重大な問題なのです。

沖縄から学ぶ「若さ」を保つ社会のヒント

では、沖縄の事例から、他の地域が学べることは何でしょうか?単純に「沖縄のようになろう」というのは難しいですが、いくつかのヒントは見出せるかもしれません。

地域で子育てを支える文化の再構築

沖縄の「ユイマール」や「イチャリバチョーデー」の精神は、現代の地域コミュニティづくりにも応用できるでしょう。核家族化が進む現代社会だからこそ、地域全体で子育てを支える仕組みが必要です。

例えば、世代間交流の場づくりや、ご近所同士の助け合いネットワークの構築など、地域の「つながり」を意識的に作り出す取り組みが各地で始まっています。東京都世田谷区の「おでかけひろば」や横浜市の「子育てサロン」など、地域で子育てを支える場づくりは、都市部でも可能なアプローチです。

コロナ禍を経て、オンラインでのつながりも重要になっています。例えば、地域のLINEグループやSNSコミュニティで、子育ての情報交換や助け合いの場を作る取り組みも増えてきました。テクノロジーを活用しながら、沖縄のような人のつながりを現代に合った形で再構築することは可能かもしれません。

移住・二地域居住の推進

沖縄への若者の移住増加は、リモートワークの普及という時代背景もありますが、地方が積極的に若者を受け入れる姿勢を持つことの重要性も示しています。

私の知人は群馬県の山村に移住し、古民家をリノベーションしてカフェを開業。地元の高齢者と都会から訪れる若者が交流する場となっていて、徐々に若いファミリー層の移住も増えてきたそうです。「最初は『よそ者』扱いされたけど、今は『孫のような存在』と言ってもらえるようになった」と彼は笑います。

地方自治体による空き家バンクの整備や、移住者向けの起業支援、オンライン移住相談会の開催など、積極的な取り組みが全国各地で広がっています。また、完全な移住ではなく「二地域居住」という選択肢も注目されています。週の半分は都会で働き、残りは地方で過ごすというライフスタイルは、若い世代にとって魅力的な選択肢となりつつあります。

健康長寿を支える食文化・生活習慣の見直し

沖縄の伝統的な食生活や、自然と共生する暮らし方は、健康長寿をもたらす要因として世界的にも注目されています。もちろん、単純に沖縄料理を食べれば長生きするというわけではありませんが、食生活の見直しや適度な運動、社会参加の機会など、高齢者が健康に過ごせる環境づくりは重要です。

長野県はかつて「短命県」でしたが、「食生活改善推進員」を全国に先駆けて導入し、食生活の改善や健康増進活動を地道に続けた結果、今では長寿県に変わりました。また、住民主体の「通いの場」づくりも各地で広がっており、高齢者の社会参加を促進する取り組みが注目されています。

健康な高齢者が増えれば、「支えられる側」ではなく「支える側」として地域で活躍する可能性も広がります。こうした「生涯現役社会」の実現は、高齢化社会を明るい未来に変えるカギかもしれません。

まとめ:日本で最も若い県・沖縄から考える私たちの未来

さて、ここまで日本で最も高齢化が進んでいない県として沖縄県に注目し、その背景にある様々な要因を探ってきました。改めて整理すると、日本一若い県・沖縄の特徴は:

  • 高い出生率(合計特殊出生率1.70、全国平均1.26)
  • 「イチャリバチョーデー」に象徴される開放的な人間関係と地域の支え合い
  • 若い世代のライフスタイル移住の増加
  • 健康的な食生活と高齢者の積極的な社会参加
  • 米軍基地関連の若年層の存在

一方、高齢化が最も進んでいる秋田県では、過疎化や地域コミュニティの衰退など、深刻な課題に直面しています。

この「沖縄と秋田の差」は、いわば「日本の未来の分岐点」を示しているとも言えるでしょう。もちろん、沖縄の状況をそのまま他の地域に適用することはできませんが、地域で子育てを支える文化や、世代間の交流、健康的なライフスタイルの推進など、学ぶべき点は多いはずです。

「沖縄に住めば若返る…?」というわけではありませんが、沖縄が大切にしてきた人と人とのつながりや、自然との共生、子どもを大切にする文化は、高齢化社会を生きる私たちにとって、貴重なヒントを与えてくれるのではないでしょうか。

あなたの住む地域では、世代間のつながりはどうでしょうか?子育て環境は整っていますか?高齢者が生き生きと活躍していますか?沖縄の事例をきっかけに、自分たちの暮らす地域について、そして日本の未来について、考えてみる機会になれば幸いです。

最後に、高齢化は「問題」ではあっても「災い」ではないことを忘れたくありません。長寿を全うできることは、本来祝福すべき素晴らしいことです。大切なのは、全ての世代が支え合い、いきいきと暮らせる社会をどう作るか。その答えの一部は、日本一若い県・沖縄の中にあるのかもしれませんね。