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シニアの恋愛で友達止まり?脈なしサインの見極め方と前向きな一歩

人生の後半を迎えて、また新しい恋愛に踏み出そうとしている方も多いのではないでしょうか。配偶者を亡くされた方、熟年離婚を経験された方、あるいは長年独身を貫いてこられた方。どんな背景であれ、人を好きになる気持ちに年齢は関係ありませんよね。

でも、若い頃とは違う戸惑いもあります。「この人は私のことをどう思っているんだろう」「友達としか見られていないのかな」そんな不安を抱えている方も少なくないはずです。今日は、シニア世代の恋愛において、相手が自分を友達としか見ていないサインについて、じっくりとお話しさせていただきます。

シニアの恋愛、若い頃とは何が違うのか

まず、私たちシニア世代の恋愛は、若い頃の恋愛とは少し違うことを理解しておく必要があります。

若い頃は、ドキドキして、相手のことで頭がいっぱいになって、夜も眠れないような恋をしたものです。でも今は、もっと落ち着いて、相手のことを見られるようになりました。それは人生経験を重ねたからこそできることで、決して悪いことではありません。

ただ、この落ち着きが時に仇となることもあるんです。お互いに大人だからこそ、気持ちをストレートに表現しない。遠慮がちになる。結果として、「これは友情なのか、それとも恋愛感情なのか」という線引きが曖昧になってしまうんですね。

私の知り合いに、70代の女性がいます。5年前に夫を亡くし、最初は悲しみに暮れていましたが、地域のコミュニティセンターに通うようになって、少しずつ元気を取り戻していきました。そこで知り合った同年代の男性と親しくなり、一緒に散歩をしたり、お茶を飲んだりする仲になったそうです。

彼女は次第にその男性のことを意識するようになりました。でも、「この年齢で恋愛なんて」という気持ちと、「でも、この気持ちは確かに恋なのかもしれない」という思いの間で揺れ動いていたんです。そして何より気になったのが、「彼は私のことをどう思っているのか」ということでした。

服装や身だしなみに表れる相手の気持ち

シニア世代の恋愛において、まず注目したいのが、相手があなたと会うときの服装や身だしなみです。

若い頃なら、デートとなればおしゃれをして、髪型も整えて、という光景が当たり前でした。でも、シニアになると、日常的な服装が定着していて、特別な場面でもあまり変わらないという方も多いですよね。

ただし、それでも「好きな人に会う」という意識があれば、何かしらの変化があるものです。いつもよりきれいな色の服を選ぶ、髪を整える、靴をきれいに磨いておく。小さなことかもしれませんが、そこに相手への気持ちが表れます。

逆に、いつも同じような服装で、特に気を使っている様子が見られない場合は、残念ながら友達としてしか見られていない可能性があります。もちろん、その人の性格もありますから、一概には言えません。でも、一つの判断材料にはなるでしょう。

恋愛相談をされてしまう辛さ

これは、若い世代でもシニア世代でも共通して辛いサインですね。好きな人から、他の人への恋愛相談をされてしまう。

「最近、同じサークルの○○さんが気になってるんだけど」「どう思う?」なんて相談をされたら、胸が痛みますよね。でも、相手はあなたを信頼できる友人だと思っているからこそ、そんな相談をしてくるんです。

60代の男性の話を聞いたことがあります。彼は妻に先立たれ、趣味のカラオケサークルで知り合った女性に惹かれていきました。彼女とは月に何度も会い、食事にも行く仲になりました。でもある日、彼女から「実は、サークルの○○さんから食事に誘われたんだけど、どうしたらいいかしら」と相談されたそうです。

彼は笑顔で「行ってみたらいいんじゃないかな」と答えましたが、家に帰ってから一人で涙を流したと言っていました。「俺は、彼女にとって恋愛の相談相手でしかなかったんだな」と気づいたとき、どれほど寂しかったことでしょう。

でも、彼はその後、自分の気持ちに正直に向き合い、別の出会いを求めて前に進むことができました。辛い経験でしたが、それが彼の人生の転機になったんです。

デートの雰囲気がない食事や散歩

シニア世代の交流では、食事や散歩が主な活動になることが多いですよね。でも、同じ食事でも、デートとしての食事と、友達としての食事では、雰囲気が全く違います。

デートなら、相手の目を見つめて話す時間が長い、さりげなく手に触れようとする、帰り際に「また会いたい」と言う。そんな小さなサインがあるものです。

でも、ただの友達としての食事なら、話題は日常的なこと、健康のこと、子どもや孫のこと。もちろんそれも楽しい時間ですが、恋愛の要素は感じられません。相手が店員さんと楽しそうに話していたり、周りをキョロキョロ見渡していたりする場合は、あなたに集中していない証拠かもしれません。

ここで少し面白い話を。実は昭和の時代、お見合いの席では、相手が自分に関心があるかどうかを見極める方法として、「お茶の飲み方」を観察するという文化があったそうです。相手がゆっくりと、何度もお茶に口をつけるのは、この場にいる時間を長く楽しみたいという気持ちの表れ。逆に、一気に飲んで早く帰ろうとするのは、関心がない証拠だと言われていました。現代でも、相手の仕草や態度から気持ちを読み取ることは大切なんですね。

他の異性の話題が頻繁に出る

これも分かりやすいサインの一つです。相手が頻繁に他の異性の話をする場合、あなたは恋愛対象として見られていない可能性が高いでしょう。

「このあいだ、○○さんと映画に行ってね」「△△さんって、本当に素敵な人だよね」こんな話を聞かされたら、どんな気持ちになりますか。きっと、心がざわざわして、落ち着かなくなるはずです。

本当にあなたに好意を持っている人なら、他の異性の話は極力避けるものです。あるいは話したとしても、「でも、君ほどじゃないよ」というような言葉を添えたりします。

75歳の女性から聞いた話です。彼女は趣味の俳句教室で知り合った男性に好意を持っていました。でも、その男性は会うたびに、同じ教室の別の女性の話ばかりするんです。「○○さんの俳句は素晴らしい」「先週、○○さんと美術館に行ったんだ」と。

最初は我慢していた彼女でしたが、ある日思い切って「私のこと、どう思っていますか」と尋ねたそうです。すると彼は驚いた様子で、「あなたは大切な友人だよ。だから色々話せるんだ」と答えました。彼女はその言葉ではっきりと、自分が友達としか見られていないことを理解しました。

悲しみはありましたが、同時にスッキリした気持ちにもなったと言います。「ずっとモヤモヤしていたものが晴れた」と。そして、その経験をバネに、自分の人生をもっと楽しむことに集中できるようになったそうです。

距離感から読み取る相手の気持ち

シニア世代の恋愛では、物理的な距離感も大きな意味を持ちます。

好意を持っている相手には、自然と近づきたくなるものです。一緒に歩くとき、さりげなく腕に手を添える、寄り添うように歩く。そんな仕草があれば、恋愛感情がある証拠です。

でも、友達としか見ていない相手には、適度な距離を保ちます。パーソナルスペースに入ってこない、触れることを避ける。これらは、無意識のうちに表れる行動なんです。

また、連絡の頻度や内容も重要です。毎日のように「おはよう」「おやすみ」のメッセージを送ってくる、あなたの体調を気にかけてくれる、些細なことでも報告してくる。こういった行動は、あなたのことを常に意識している証拠です。

逆に、連絡は必要最低限、約束の確認程度、という場合は、友達以上の感情はないのかもしれません。

友達止まりだと気づいたとき、どうすればいい

さて、色々なサインを見てきましたが、もし「やっぱり友達としか見られていない」と気づいてしまったら、どうすればいいのでしょうか。

まず大切なのは、自分の気持ちを否定しないことです。「この年齢で恋をするなんて」「馬鹿なことを考えていた」なんて、自分を責めないでください。人を好きになる気持ちは、いくつになっても素晴らしいことなんです。

そして、相手に自分の気持ちを伝えるかどうか、じっくり考えてみましょう。

若い頃なら、「告白して玉砕」という選択もありましたが、シニア世代の恋愛は少し違います。同じコミュニティに属していることが多いため、関係がぎくしゃくしてしまうと、その後の日常生活にも影響が出てしまいます。

ただ、それでも伝えたいという気持ちが強いなら、勇気を出して伝えるのも一つの選択です。結果がどうであれ、自分の気持ちに正直に生きたという満足感は得られるはずです。

65歳の男性の話です。彼は社交ダンス教室で知り合った女性に惹かれていました。でも、彼女からは明らかに友達としか見られていないサインが出ていました。それでも彼は、「後悔したくない」と思い、思い切って気持ちを伝えたそうです。

彼女からの答えは、予想通り「ごめんなさい」でした。でも、「あなたの気持ちは嬉しかった。これからも友達でいてくれたら嬉しい」と言ってくれたそうです。彼は「伝えて良かった」と言っていました。モヤモヤした気持ちから解放され、前を向けるようになったからです。

友達関係を大切にする選択もある

一方で、恋愛には発展しなくても、友達関係を続けるという選択もあります。

シニア世代にとって、信頼できる友人の存在は本当に貴重です。配偶者や古い友人を亡くし、孤独を感じている方も多いでしょう。そんな中で、気の合う相手と過ごす時間は、たとえ恋愛ではなくても、人生を豊かにしてくれるものです。

恋愛感情を手放すのは簡単ではありません。でも、時間をかけて少しずつ気持ちを整理していけば、いつか「友達でいられて良かった」と思える日が来るかもしれません。

70代の女性の体験です。彼女は近所に住む男性に好意を持っていましたが、彼には亡くなった奥さんへの思いが強く残っていて、新しい恋愛には興味がないようでした。彼女は自分の気持ちを胸にしまい込み、友達として接し続けることにしました。

最初は辛かったそうです。会うたびに胸が苦しくなりました。でも、彼と話す時間、一緒に笑う時間は、確かに楽しかった。そして1年ほど経った頃、彼女の気持ちは自然と落ち着いていったそうです。「恋愛じゃなくても、この人と友達でいられるだけで幸せだ」と思えるようになったと言います。

新しい出会いに目を向ける勇気

もう一つの選択肢は、新しい出会いに目を向けることです。

一人の人に固執せず、もっと広い世界に目を向けてみませんか。シニア向けの婚活イベント、趣味のサークル、地域のボランティア活動。出会いの場は意外とたくさんあります。

「もうこの年齢で新しい人と出会うのは」と思われるかもしれません。でも、人生はまだまだこれからです。平均寿命が延びた現代、60代、70代はまだまだ若い世代と言えるでしょう。

友達としか見られていない人に執着するよりも、あなたを恋愛対象として見てくれる人を探す方が、ずっと建設的です。

68歳の男性の話です。彼は2年間、同じ登山サークルの女性に片思いをしていました。でも、彼女からは友達としか見られていないことが明らかでした。悩んだ末、彼は別のサークルにも参加することにしました。そこで出会った女性と意気投合し、今では素敵なパートナー関係を築いているそうです。

「あの2年間は無駄じゃなかった」と彼は言います。「あの経験があったから、今の幸せの大切さが分かる」と。